こんにちは、すげのです。
- 「海外、ベトナムで仕組み作り、マニュアルを整備したい」
- 「けど、うまくいかないんだよね」
ベトナムの現地法人で社長をされている人や管理系で駐在されている人はこのようなお悩みがあるかもしれませんね。
私も、インド時代の駐在時代にそう感じましたし、ベトナムでも同じ悩みを持っています。
なぜ、マニュアル化が進まないのでしょうか?本日は、この点について私の海外歴8年の経験をもとにまとめてみたいと思います。
- ベトナムで社長に就任している。管理職についている。
- 組織のレベルを向上させたい。
- マニュアル化や仕組み化を進めたいが、まったくうまくいかず悩んでる。
動画も撮影しました。
この記事のもくじ
海外、ベトナムでマニュアル化・仕組み化が進まない2つの理由とは?
それには2つの理由があります。
- 言語化や説明のスキルが至ってない場合があるから
- 私がいないとだめでしょ問題が発生しているから
スキルとマインドの問題と言い換えることもできます。
マニュアル化するためのスキルが不十分でない
この点をもう少し詳しく解説します。これは、私の経験に基づいた意見です。
弊社では、「業務標準化・見える化」というサービスがあります。お客様の業務を整理して、マニュアル化するという支援です。コンサルタントがマニュアル化をする必要があるんですね。そこで、実際にこんなことがありました。
その話を紹介しますね。
成果物の品質の差が半端ないでしょ!
仮にAさんとしますね。このコンサルタントが作成したマニュアルが衝撃だったんです。いやリアルに衝撃だったんです。
- 「よくわからない」
- 「スカスカ!」
- 「これに基づいても結果がでないでしょ」
のような感じです。
喩えるのであれば、ハンドルと椅子のないバイクみたいな感じです。走れないですよね。
一方で、Bさんのマニュアルは、とっても、イケてました。わかりやすい!すごい!
そう、ここで、お伝えしたいのは、マニュアル・手順書の品質の差がありすぎるっていうことです。当然ですよね。スキルの差があるのは当たり前です。
ロジカルシンキングが強くないとか、そういうのが背景としてあると思います。もちろん、これは、日本でも他の国でも同じです。ロジカルシンキング、説明がうまいという優秀な人もいれば、そうでない人もいます。
相手の立場になって物事を考える。
私はベトナムに住んでもう5年程度になります。
マニュアル化が進まない、大きな理由は、これかなって個人的に感じています。
「相手の立場になって物事を考える」
「もし〇〇さん、だったら、〜〜かな。という思考が強くない」
まず、誤解のないように申し上げたいのが、ベトナムの人はとっても、「優しい」です。
- 道に迷っていたら、親切に教えてくれます。
- わからないことは聞けば、親切に教えてくれます。
- 焼肉のお店にいったらを優しくとりわけてくれます。
- カフェではいつも笑顔で癒されています。
このような大きな前提あるのですが、「もし、この人だったら、これがわからないから、これについては詳しく説明しないといけない」とか、この辺りの先回り力はそこまで強くない印象です。
ちょっと、砕いた言い方でいうと、「雑!」なんですよね。「詰めがあまくね!」みたいな。
うちのアパートのエアコンなんかも、どうして!そんなのところに取り付けたの!!みたいな感じです。住んでる人のことを考えたら、絶対そこには設置しないはず(笑)
例えば、弊社は会計・税務のコンサルティングファームです。したがって、コンサルタントは専門知識はありますよね。ただ、お客様に説明などする時に、お客様の立場になって説明するとかが苦手なんです。
「これは当たり前だからわかるかな」(それは、あなたにとってはね)みたいな感じです。
こういったことになると、大事なところについてどうしても「抜け」が起きてしまいがちです。いやいや、この情報がないとわかんないよ!って。
何というか、基本的には、「自分の視点が中心」です。いい意味でいうと「自己肯定感」が強いとも言えます。「セルフコンパッション」がとても高いのです。
例えば、ベトナムでは、街で「自撮り」の風景をよく見ますよね。
これはこれで非常に素晴らしいことです。ただ、「もし、この人だったらこれについてはどうかな」っていう、想像力が働くか?と言うのは、ちょっと弱い印象ですね。
すいません。でも、私の経験ではそうなんです。
もちろんですが、全ての人ではないです。
2軸マップにすると以下のような感じですかね。当然ですが、個人的な主観は入っていますよ。(日本人は、シャイだから初対面の人には冷たいかも。満員電車でもツンツンしてますよね。ででも、相手を想像したり、先を読んで行動する人は多いです。四季があるからですかね。)
私がいないとダメでしょ問題!
次はこれです。
これは、ベトナムあるあるかもしれません。
どういうことかというと、業務をマニュアル化・標準化してしまうと、「自分の価値」が下がってしまうと勘違いしてしまうということです。自分以外の他の人ができてしまうからですね。
「社長!私がいないとダメでしょ!」「私がいないと困っちゃうでしょ」
って言いたいんですよね。
ベトナムの生活が長くベトナムの人と深く付き合いのある人もわかる!って思ってもらえると思います。言い風に捉えると、優しい。っていう風になると思います。
ただ、これは、ベトナムに限ったことではないと思いますけ。日本でも作業を抱えてしまう人がいますよね。
では、どうやって解決してマニュアル化・仕組み化を進めるのか?
次に解決方法についても、私の経験を踏まえてお伝えさせて頂きますね。
スキルについては、テンプレート(型)を準備する。
これにつきます。
型がないのなら、まずは型を教えてあげて、それを埋めるような仕組みにしてあげればいいのです。
以下の記事も関連しますので、是非読んでください。
>>あなたの海外メンバーに“行動”してもらうためのたった1つのこと
>>なぜ、経営計画書で強いチームが作れるのか?中田敦彦のYoutube大学でも解説!経営計画書の作り方
ベネフィットを伝える。寄り添って期待を伝える。
わたしがいないとだめでしょ。問題はこれしかないですね。人間力が試されます。
どうしても、マニュアル化しないで、抱えてしまうのはなぜでしょうか?
それは、「不安」だからです。用が済んだらどうせ捨てるんでしょ。って
なんだか、男女の関係のような言葉になってしまいましたが、ニュアンスとしてはあっていると思います。
じゃあ、「不安」を取り除いてあげればいいですよね。
例えば、チーフアカウタント様のケースを想定してみましょう。彼女の名前はチャンさん(仮名)。ベテランで、35歳。基礎的な業務も彼女が抱えこんでいます。彼女がマニュアル化に協力的ではない状況です。
この場合、あなたはどのように声をかけてあげればいいのか?ですね。
こういうのはどうでしょう?
「チャンさんには、予算作成とか、管理会計導入、経営分析や税務リスク評価など、もっと難しくてチャンさんにしかできないことをやってほしいんです。一緒に挑戦してみない?」
これはグッと来るはずですよ。
期待されると嬉しくなっちゃうんですよね。
弊社の場合は、良く以下の表を使って以下のように説明します。
「あなたにしかできない付加価値高いことをやらないと市場価値があがらない。給与あげたいなら、マニュアル化するしかない!」
「家族で長期の休みをとって人生をエンジョイしよう」
「金持ち父さんスタイルの働き方でいこう」
そうすると、少なくとも反対する人はいませんね。
まとめと行動
本日は、なぜ、ベトナムでは、マニュアル化が進まないのか?という点とその解決方法を私の経験を踏まえて解説しました。
想像して見てください。
作業ではなく、あなたの熱中できることを“仕事”としてそこに時間を使える。その方が絶対、人生幸せになるはずだと思います。
是非、マニュアル化を試して見てくださいね!!
以下の動画も見てください。なぜ、マニュアル化が大事なのかというのがわかりますよ。