残業は多くの企業において避けられない現実です。従業員が適正に残業賃金を受け取ることは、企業の信頼性を高め、従業員のモチベーションを維持するために重要です。本記事では、残業支払いの基準となるフォーム06-LĐTLと、2019年労働法第98条に基づく残業賃金について詳しく解説します。
ワード・エクセルバージョンのテンプレート(日・英・越併記とそれぞれのテンプレート)は以下(会員様限定の記事)で紹介しています。
>>>最新の通達200に基づく会計伝票サンプルの総合と記入方法
この記事のもくじ
残業支払い表のフォーム06-LĐTLの概要
フォーム06-LĐTLとは?
フォーム06-LĐTLは、通達200/2014/TT-BTCに基づく「残業支払い表」です。このフォームは、従業員が仕事の要求に応じて残業後に受け取る給与と賃金を決定するために使用されます。以下に、フォームの使用説明と目的を詳しく説明します。添付写真と一致しています。
フォーム06-LĐT記入方法の解説
準備方法と記録責任
ユニットおよび作業部門の名前
- 残業支払い表の左上隅には、作業部門または部署の名前を明記します。
月および年の明記
- 従業員が残業を行った月および年を記入します。
従業員情報の記録
- 列A, B: 残業を行った人物のシリアル番号、氏名および姓を記録します。
給与係数と職位手当係数の記録
- 列1: 従業員が受け取っている給与係数を記録します。
- 列2: 従業員が受け取っている職位手当係数を記録します。
残業労働者の係数合計の計算
- 列3: 残業労働者が受け取る係数の合計を記録します (列3 = 列1 + 列2)。
月給、日給、時給の計算
- 列4: 月給を記録します: 最低賃金 (国家規定に従う) に給与係数を掛け、職位手当を加えた金額。
- 列5: 日給を記録します: 最低賃金 (国家規定に従う) に (給与係数 + 職位手当係数) を掛け、22日で割った金額。
- 列6: 時給を記録します: 列5を8時間で割った金額。
残業時間の記録
- 平日の残業時間、土曜日と日曜日の残業時間、休日の残業時間の列 (列7, 9, 11) は、その月の実際の残業時間表に基づいて記録します。
合計残業時間の計算
- 列8: 平日の合計残業時間 = 時間数 (列7) × 時給 (列6) × 現行規則に従った残業係数。
- 列10: 土曜日および日曜日の合計残業時間 = 時間数 (列9) × 時給 (列6) × 現行規則に従った残業係数。
- 列12: 休日の合計残業時間 = 時間数 (列11) × 時給 (列6) × 現行規則に従った残業係数。
- 列14: 夜間の残業支払い = 時間数 (列13) × 時給 (列6) × 現行規則に従った残業係数。
最終合計
- 列15: 最終合計 = 列8 + 列10 + 列12 + 列14。
代休の時間数
- 列16, 17: 残業日および未払代休日数を記録します。
- 列17: 列16 × 列6 × 現行規則に従った残業係数。
実際の残業支払い
- 列18: 残業労働者に支払われた実際の残業金額を記録します。
- 列18: 列15 – 列17。
署名欄
- 列C: お金を受け取った後、パートタイム労働者はこの列に署名します。
残業支払い表には、その月の残業時間表を添付し、表を作成した人、主任会計士、部長または承認者の署名が必要です。残業支払い表は1部作成し、支払いの根拠として使用されます。
無料版のダウンロードはこちらから可能です。
>>残業支払い表のフォーム【06-LDTL】(PDF) (日・越・英)
2019年労働法第98条に基づく残業賃金
残業賃金の計算
平日の残業
- 実際の給与または給与単価に基づいて少なくとも150%の賃金が支払われます。
週休日の残業
- 少なくとも200%の賃金が支払われます。
祝日、正月、有給休暇日の残業
- 少なくとも300%の賃金が支払われます(日給従業員の場合、休日および有給休暇の賃金を除く)。
夜間労働の追加賃金
- 通常労働日の給与に基づいた30%の追加賃金が支払われます。
夜間残業の追加賃金
- 平日、週休日、祝日・正月の給与に基づいた20%の追加賃金が支払われます。
詳細は以下のリンクでも解説しています。
>>【ベトナム労務】ベトナムの労働時間と残業時間・残業代の具体的な9つのパターンとは?【図解あり】
Excelファイルを用いた残業および夜間労働賃金の計算
残業賃金および夜間労働賃金の計算を自動化するためのExcelテンプレートを使用することで、計算の正確性と効率が向上します。テンプレートのダウンロードリンクと使用方法については、以下を参照してください。ラボの会員様向けに作って提供しております。