マナボックスによる法令ニュースです。
ベトナムは今、外国投資家にとって魅力的な市場だと言われていますよね。日系企業も数多く投資しています。
しかし、投資を始めるにあたり、CPC(中央商品分類)とVSIC(ベトナム標準産業分類)という二つの分類システムの理解が不可欠です。ライセンスとも言い換えることができます。どんな事業をやりたいのか?それは取得できるのか?を確認する必要があるからです。
これらの分類コードは、ベトナムでの事業登録や投資手続きにおいて重要な役割を果たします。本記事では、これらの分類システムについて、わかりやすく解説していきます。
そもそもCPCとはなに?国際的なコード
CPC(Central Product Classification)は、国連統計委員会が開発した国際的な商品分類システムです。このコードは、商品やサービスを標準化し、国際貿易や経済統計に活用されます。ベトナムでは、外国投資家の事業登録にCPCコードが利用され、事業の具体的な内容や条件を確認する際の基準となっています。
具体的には、外国投資家がベトナムで事業を行う際、投資登録証明書にCPCコードが記載されます。たとえば、電気設備の修理を行う企業であれば、CPCコード6330(個人および家庭用品の修理サービス)を参照することで、事業登録が可能となります。
なお、100%ベトナム資本の企業はCPCコードに基づく業種分類は必要ありません。
詳細については、以下の文書を参照してください:
VSICとは?ベトナムのコード
VSIC(Vietnam Standard Industrial Classification)は、ベトナム独自の産業分類システムで、国内の事業活動を分類するために使用されます。VSICコードは、5段階の階層に分かれており、さまざまな業種や分野を具体的に定めています。これは、外国投資家やベトナム企業がどの事業分野で活動するかを決定するのに役立ちます。
たとえば、スポーツやエンターテイメントの教育事業を行う企業は、VSICコード8551に分類されます。このように、VSICコードはベトナムでの事業登録において欠かせない要素です。
27/2018/QĐ-TTgでVSICのコード一覧も見れるようです。
CPCとVSICの違いとは?
CPCとVSICは、どちらも事業の分類に使われますが、それぞれ異なる基準に基づいています。VSICは国際産業分類に基づいていますが、CPCは商品やサービスの分類に重点を置いています。これにより、投資家が事業登録の際に混乱することがあります。たとえば、同じ事業でも、CPCでは特定のサービスに分類され、VSICでは異なる業種として扱われる場合があるのです。
日系企業などの外国投資家にとっての課題と対応
外国投資家にとって、どちらの分類システムを使用するかは、事業内容や法的要件によって異なります。CPCとVSICの適用範囲に違いがあるため、事業登録の際にどちらを基準にするかを選ぶ必要があります。特に、ベトナムがWTOの加盟国であることから、投資家はWTOコミットメント表を参照し、特定の業種での市場アクセス条件を確認することが求められます。
ホーチミン市計画投資局のケースでは、「スポーツとエンターテイメント教育」についてはCPCコード929が推奨されています。また、事業内容に条件がある場合は、計画投資局が関係当局と協議して最終決定を下します。
また税務上も留意する必要があるでしょうね。要チェックです!
>>【ベトナムビジネス解説】登記ライセンスの内容は税務上も大事!
以下も確認しましょう。
以下からライセンスを調査も可能です。
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日系企業が留意すべきこと
外国投資家がベトナムでの事業登録を行う際、CPCとVSICの違いを理解し、どちらのシステムを基準にすべきかを判断することが重要です。
特に、日本とベトナムの間には2003年の投資協定(BIT)やCPTPPが存在し、これらの協定を活用して市場アクセスの条件を確認することができます。
さらに、ベトナムにおける事業登録に際しては、ベトナムの専門家と連携し、最新の規定や条件について確認することをお勧めします。