こんにちは、菅野(すげの)です。
「Youtubeの時代だ」「5Gの時代いよいよ来る」「テレビはオワコン!?」
最近いろいろ聞きますよね。
やっぱりYoutubeが今、熱いです!
個人で、月数百万稼ぐ人もいますし。中学生のなりたい職業のランキングナンバー1ですし。
さて、Youbudeビジネスといえば、UUUMさんがとても有名です。
UUUMゴルフなんか、見たことある人はいるのではないでしょうか?
「なみき~です。」のやつです
本日は、UUUMの決算書を解説、分析していきたいと思います。
- UUUMのビジネスモデル
- UUUMの決算書を使った経営分析のポイント
- ここから学ぶべき経営分析の方法や対応
実際の事例なので、楽しく!学ぶことができます。
早速、いってみましょう!
この記事のもくじ
1、UUUMとは?ビジネスモデルを徹底解説
まずは、UUUMのビジネスモデルを解説したいと思います。まず、理解を深めること。これが分析の大前提です。
YouTube上でのインフルエンサーマーケティングをリードする、動画ビジネス業界初のYouTuberプラットフォーマー
言い換えるとすれば、テレビで言うところの大手芸能事務所ともいえるかもしれませんね。
YouTuberを中心とするクリエイター(注、以下クリエイターで呼称を統一)をサポートしながら、様々なコンテンツを世の中に発信しています。その中でもYouTube上の広告収益の一部をYouTubeから受領するアドセンス収益と、顧客企業の商品やサービスを紹介する動画を制作・公開する広告収益が当社収益の大部分を占めております。
HIKAKIN、はじめしゃちょーとか。聞いたことがあるのではないでしょうか?とても有名なYoutuberです。
2つの大きな収益があることがわかりますね。
①Youtubeからのアドセンス収益:Youtubeに流れる広告による収益の1部
②広告収益:タイアップ動画を中心とする広告。タイアップ動画とは、YouTuberと契約をして動画のなかで顧客企業の商品・サービスを紹介してもらうプロモーション手法です。
です。
UUUMのビジネスの図で理解を深める!
絵にするとより理解が深まりますよ。図解には、いろいろ参考になるデータがあったのですが、今回は以下を引用してみます。
これは”有価証券報告書”という公表されている報告書にて確かめることができます。クリックすると大きくなります。
上場しているような会社が投資家向けに作成しなければいけないものです。
引用:UUUM有価証券報告書
このようにするとわかりやすいですね。
2つの収益の柱と2つの収益スキームがあります。
①アドセンス(メイン)
②広告(メイン)
③自社サービス
④クリエ―ターサポート
主な収益の2つを見てみる
図解すると、以下のようになります。まずは、アドセンス収益です。クリックすると大きくなります。
引用:UUUM有価証券報告書
次に広告です。クリックすると大きくなります。
引用:UUUM有価証券報告書
企業活動と決算書は基本的にリンクします。
2:UUUMの決算書を分析する
売上推移を分析
まずは、UUUMの方針を確認してみましょう。前提条件です。
引用:UUUM決算説明資料
売上を拡大させていく方針であることがわかります。これは、”攻め”の時期ということです。
“当面は売上拡大(市場拡大)を優先”と言っていますからね。
それでは、UUUMの売上推移を見てみましょう。
クリックすると大きくなります。
引用:UUUM決算説明資料
おやおや!?
売上金額が、減少しているということがわかりますね。これは会社の「当面は売上を増加させる」という思惑とは逆にいっています。
とくに収益のメインであるアドセンスが2期連続で減少しているという点は気にすべき点です。
ここは心配な点と言えます。
数量という視点での分析
次に、数量という観点からレビューしていきます。UUUMの主な売上はアドセンス収入でしたね。Youtubeから受取るお金の事です。これは再生回数により影響を受けます。クリックすると大きくなります。
ここで着目すべき事実は以下です。
期末チャンネル数が伸びているのにも関わらず、2020年度2Qに再生回数が減少してしまっている。
大事!売上は、数量と単価にわけて分析する!
これ大事です!
でも、めちゃ簡単です。
①売上金額と②数量(再生回数や期末チャンネル)の事実を理解しました。
この後に考えることは、単価(①÷②)です。この推移を見てみましょう。
ここでは、アドセンス収益と再生回数に分類して分析してみました。
以下の3つの気づきがあります。
- 過去のアドセンス収益の単価は低かった?
- 2019年Q4の単価がピーク
- これ以降は単価が下がっている?
公表されている決算資料から、いろいろなUUUMのストーリーが浮き彫りになってきましたね。
まとめると以下です。(もっといろいろあると思いますけど、以下に絞りました。)
- 時期的には、成長拡大方針である
- 売上金額が減少傾向(2019年Q4が四半期売上金額が一番高かった。)
- アドセンスの単価が,2019年Q4をマックスに減少
3:UUUMの決算書から読み取れる背景と対応策
決算書は、会社のストーリーが詰まっています。
ここでは、背景などを妄想しています。
なぜ、アドセンスの収益単価が下がったのか?
エンタメ系に流れる広告単価が低い?youtubeの内容によってGoogleが広告される内容を最適化している可能性
というような推測ができます。
2019年Q4(5期)をピークに、単価が下がりました。これは気になるところです。
1再生あたりの単価は、約1再生回数=0.1円~0.3円と言われています。
もちろん、ジャンルや人によって異なると思います。人によっては、1再生あたり1円程度の結果が出たという人もいるようです。
Youtubeにはいろんなジャンルがありますが、以下のジャンルがあるのかなと思います。(もっとあると思いますが。)
ジャンル | ユーザーのニーズ | 例えば? |
エンタメ、おもしろ系、キッズ (大食いなども) | 楽しみたい、暇をつぶしたい 癒されたい | はじめしゃちょー、ヒカキン |
ビジネス系 | ビジネススキル学びたい お金を稼ぎたい | DAIGO、ホリエモン、まこなり社長、鴨頭さん、まなぶさん、イケハヤさん |
教育系(英語など) | 知識を学びたい 勉強したい 言語を学びたい | 中田さん(Youtube 大学) CHIKA さん |
体験系(スポーツ、アウトドア) | 疑似体験したい | HIROSHI |
こんな感じかと思います。(微妙ですかね。)
このうちUUUMさんが強いのは圧倒的にエンタメ系ですよね!はじめしゃちょーとかヒカキンさんが有名。そして、決算書の結果では、Q4をピークに単価が下がってきている。という事実です。
以上のことから、ジャンルによって流れる広告が変更(最適化)され、エンタメ系がもしかして低い単価になってるかも!という妄想ができます。
今後のUUUMの動きは?
したがって、UUUMは、もっとほかのジャンルに挑戦するという意思決定をするのかと思います。たとえば、ビジネス系とかですよね。
もしかしたら、DAIGOさんとかに声をかけているかもしれません。
なぜ、期末チャンネル数が伸びているのに再生回数が下がったのか?
競争が厳しくなっているのでは?飽きられている?
UUUMから人気Youtuberが脱退しているのでは?
これは、単純にチャンネル数あたりの再生回数が減っているということです。
かなり、気になります。なぜなら、Youtube自体マーケットが大きくなっていることが予想されるからです。5Gとか言われていますしね。増えないとおかしいです。
コンテンツが時流に乗っていない可能性や飽きられているということも推測できます。
また、人気Youtuberがすくなってきているということも予想できますね。
実際に、人気YoutuberのヴァンゆんさんはUUUMを脱退しているとう事実があります。
今後のUUUMの動きは?
いいコンテンツ、再生されるコンテンツの作り続けることとチャンネル数を引き続き増やしていくのだと思います。
また、上述のように人気youtuberをメンバーに誘うというアクションに出るかもしれません。
4:この事例から学べるあなたがとても基本的で重要な2つのこと
今回は、UUUMの決算書を分析し、①実態を読み取る。②背景を読み取る。③今後のアクションを妄想してみる。ということしていきました。
ここから、社長であるあなたが学べることは以下の2つだと思います。
これです。
- 経営数値は、グラフ化して、誰でもわかるようにする
- 金額を「数量」と「単価」に分解して経営分析する
まず、今回は、UUUMの有価証券報告書ではなく、20/5期 2Q決算説明資料を利用しました。これは数値が、グラフ化されています。そのためわかりやすいですよね。売上の危険な動き(減少)もすぐにわかりました。
次は、金額を「数量」と「単価」に分解して、分析するということです。金額は、この2つに分解できます。
こうすることによって、より、深く会社の事情が理解できますよ。
ぜひ、上記を実践して、経営に役に立ててください!