「在庫を持ちすぎだ!減らせ!」

「在庫はお金だよ。利子がかかっている!」

 

なぜ、あなたの本社にいる上司は、在庫を減らせといつも言うのでしょう?

あなたが、工場の責任者なら、在庫はなるべく多めに持っておきたいですよね。

なぜならば、会社の一番のリスクは、お客様に製品や商品を納品できない。ということだからです。

こんなことがあったら、あなたはクビになっておかしくないというプレッシャーを抱えています。

 

「在庫は悪だよ。」

 

正直言って、?という方もいらっしゃいますと思います。

なぜ、在庫は、これほどまでに悪者扱いされるのか?これについてまとめていきます。

3つの理由があります。その理解の方法のコツについて説明しますね。

  1. 在庫コストが追加で発生するから。
  2. 在庫ロスや陳腐化が発生するから。
  3. 資金繰りが悪化するから。

理由をきちんと理解すれば、なんてことありません。在庫に対して意識が変わるはずですよ!

1:在庫コストが追加で発生するから

そもそも、在庫ってなんでしょう。具体的に、想像してみましょう。

もし、あながの会社が、製造業であれば、原材料であったり、完成品であったりですよね。車のディーラーであれば、自動車が在庫と言われるものです。

身近な生活に置き換えると…。

もう少しあなたの生活に置き換えてイメージしてみましょう。

あなたのアパートに、冷蔵庫はありませんか?

そこには、食材や飲み物が保管されていますよね。

それが、在庫です。

もし、在庫が増えたら…。 原材料の数量が増えたら…。自動車が増えたら…。食材やビールが増えたら…。

「場所がたりない!」

ってなると思います。

そうすると、どうでしょう?

新しい倉庫や冷蔵庫を購入する必要がありますよね。また、場所のために賃貸する必要も生じてきます。

仮に、1,000㎡の場所が必要になったとしましょう。㎡あたり、20ドルであれば、それだけで20,000$の費用が追加でかかるのです。そして、光熱費や保険料だって発生します。

それだけではありませんよ!倉庫スペースが必要になれば、管理するための人も採用しないといけなくなります。つまり、管理費用が追加でかかります。

したがって、コスト(PL)が増えてしまう。という問題が生じます。

2:在庫ロスや陳腐化が発生してしまうから。

在庫が壊れたり、腐ってしまった場合には、在庫を破棄する必要があります。

例えば、鉄などの原材料はどうでしょう?錆びてしまい、使えなく可能性がありますよね。

自動車はどうでしょう? 壊れたりはしないかもですが、型落ちして売れなくなってしまう可能性がありますよね。これを陳腐化といいます。要するに型落ちですね。アイフォンだって新しいモデルが出たら、古いモデルの価値は下がります。

よくベトナムで利用されているイノーバだって、定期的にモデルチェンジしてますからね。

冷蔵庫の食材はどうでしょう?キャベツが腐ったら、廃棄する必要がありますよね。

廃棄すると、資産が減少して、コスト(費用)が増えます。

そうすると、利益が減少してしまいます。

利益が減少すると、よくありません。

3:資金繰りが悪化するから。

そう!資金繰りが悪化してしまうのです。

これ、わかりにくいですよね。

しかし、とても重要なので理解していきましょう。

会社の活動を大まかに言ってしまえば、

  1. お金を集める。(資金調達)
  2. 投資する。(仕入や設備投資、人材採用)
  3. 儲ける。(売上てお金を増やす)

この3つの要素です。

そして、在庫は、投資の部分にあたるので、お金が支出している段階です。お金が在庫に姿を変えたものです。その在庫は、販売して売上代金を回収することよって役目を果たす事になります。

1お金⇒2在庫⇒⇒⇒3お金

という流れです。

お金を支払い、在庫を購入し、在庫を多く抱えるということは、それだけ、事由に使える資金がなくなるということです。

資金が拘束されるといった言い方もできます。

上記の流れの2の在庫のままのうちは、仕入先からお金を請求されても、あなたのスタッフに給与を支払いたくてもそれができないのです。

 

★本日のまとめ★

在庫が悪者扱いされる理由

理由説明

イメージ

在庫コストが発生

・スペースに関するコストが増加(賃料等)

・管理費用が増加

 

冷蔵庫を増やさないといけない。

管理する人を採用。

「損益計算書」

在庫ロスや陳腐化

壊れた。腐った。無くなる。

陳腐化する。

冷蔵庫の中の野菜が腐ったから捨てる。

「貸借対照表」

資金繰りが悪化

在庫はお金が化けたもの。

資金の回収まではお金が拘束される。

 

「CF計算書」

 

本日は、在庫は悪というテーマで解説させて頂きました。

あなたの会社が、在庫のことを理解して、最適な会社経営を可能とすることを祈っていますね。

それでは、また!