こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。
コロナ、ウィルスによってベトナムは、大騒ぎです。めちゃくちゃ影響大きいです。
例えば……。
- 新型コロナウイルスの感染拡大が同国の輸出に影響
- 全国58省・市の教育訓練局が2日間~1週間の休校。学校がお休み。
- 過去2週間以内に中国に滞在していた中国人を含む外国人旅行者への観光ビザ発給を一時的に停止。
こんな感じです。
私が実際にハノイに住んでいて感じるのは、
- みんなマスクを着けている。特にエレベーターでつけてないとにらまれる
- マスク付けてないと、『着けて!』って言われる。
- サウナなどでベトナム人に『中国人か?』と聞かれる。韓国人にも、『日本はコロナウイルス大丈夫か?』と聞かれる
- 街のバイクや車が少ない。レストランが空いている。
といった感じでしょうか?こんな風にハノイに住んでると感じます。弊社も、2月5日から7日は、自宅での仕事にしました。
本日は、新型コロナウイルスによる、影響を、お金という観点でまとめて行きたいと思います。
この記事のもくじ
フック首相からの異例の通達 No. 156 / CD-TTg
2020年2月2日、ベトナムのフック首相は、新型コロナウイルスに関する声明を発表しました。
それが、No. 156 / CD-TTgです。
内容は、
ベトナム国の安全のためにコロナウィルスについて気を付けてください。
というのを各省(外務省や防衛省など)へ喚起を促しています。
例えば、
教育訓練省:特に流行の発生が発表されている州の12歳未満の生徒を対象に、生徒の停学を詳細に指導。マスクの着用、石鹸で手を洗う、消毒剤の使用を指示。
州および市の人民委員会:公共の場所、公共交通機関で適切なマスクを着用するように指示
混雑した場所、特に学校、市場、スーパーマーケット、バス停、鉄道駅、高層マンションの消毒在を増加させる。
本当に必要な場合と流行の予防と制御を除いて、多数の参加者との会議や会議の組織を制限。
防衛省:感染地域からもどってきたベトナム人は14日間は、隔離した場所に場所に滞在する。
保健省:ウイルス流行の予防に関する専門的なトレーニングを強化
文化スポーツ観光省:開かれていないフェスティバル等のイベントの中止や縮小を求める
運輸省:ベトナム人を中国の流行地域に移動させないようにする。
財務省:新型コロナウィルスによる伝染病の予防と管理のための資金の配分
フックさんの指示による学校の休学だったんですね。
ベトナム財務省(MOF)は、155 / QD-BTCを発表して、輸入税を免除!
新型コロナによる影響は、ベトナム輸入税にも影響するようです。
155 / QD-BTCという通達が2020年2月7日に発表されました。
これによれば……
新型コロナウイルスを予防等するような医療品については、輸入税を免除!
と言っています。
これは、2月7日から適用されます。
どのような品目が免除か?
では、具体的にどのようなアイテムが、輸入税が免除されるのでしょうか?見ていきましょう。
まとめると、
- マスクや消毒剤
- マスクを製造するための原材料
- 医療品系
こんな感じですね。
詳細は、以下の通りです。HSコードも記載されています。輸入税は、5%~35%程度ですから、大きな影響だと言えます。(詳細は、乙仲さん等に確認お願いします。)
番号 | アイテムの詳細 | HSコード |
1 | 医療用マスク |
|
2 | 消毒剤 Antiseptic hand sanitizer (hand gel or liquid hand sanitizer) |
|
3 | 医療用マスクを製造するための原材料 | |
3.1 | 不織布(染み込ませ、塗布し、被覆し又は積層したものであるかないかを問わない。) 医療用マスク製造用不織布 | 56.03 |
3.2 | 医療用マスク製造用の抗菌フィルター | 56.03 |
3.3 | 医療用マスクを製造するための材料(弾力性のあるもの) ・ ゴム糸及びゴムひも(紡織用繊維で被覆したものに限る。) ・ジンプヤーン ・メリヤス編物及びクロセ編物 |
|
3.4 | 医療用マスクを製造するための鼻のための副木(そえぎ)等 |
|
4 | 消毒水(液体殺菌剤) |
|
5 | その他の必要な材料と機器 | |
5.1 | 流行予防に対する服装(パンツ、シャツ、メガネ、医療用マスク、ヘルメット、手袋、靴など) |
|
実務上は、どのように適用されるのか?
では、実務はどうなるでしょうね? いきなり、免税ですよ。と言われて混乱しそうです。
このDECISIONのArticle 2.では、以下のように定めています。
1.税関長(The General Director of Customs)は、税関部門に指示し、指導する。
2、税関担当者は、『リスト上の商品』の通関における輸入関税免除の手続きを実施する
となっています。
要するに、
税関当局が、リーダーシップを発揮しないといけなそうですね。実需は、混乱しそうな予感……。
新型コロナによる経済的な影響は???
この新型コロナウイルスは、ベトナムの経済(国収)にも影響を及ぼします。
⓵貿易額の縮小による影響
⓶輸入税による収入の減少
まず、①貿易のボリュームが小さくなります。そうすると、ベトナムの貿易収支が悪化しますよね。
ニュースによれば、テト旧正月休み後の3営業日では、ベトナムから中国への平均輸出額は、通常の営業日の63%程度だったそうです。
一方、輸入額は通常の就業日のほぼ70%程度だったそうです。
⓶また、上記のように輸入税を免除すると、この分もベトナムの税収が悪化しそうですよね。
つまり、新型コロナウイルスによって、ベトナム国の収入(貿易収支や税収)が悪化するかもしれません。当初の予算を達成できなくなる可能性があるのですね。
新型コロナウイルスから学べること
おさらいになりますが、
新型コロナウイルスによって、以下の動きがありました。(すべては含んでおりませんよ。)
フック首相による注意喚起
輸入税の免除(健康の方が大事!という姿勢が見えます。)
経済活動(主に貿易)の停滞
これにより、ベトナム国の収入が減る事が予想されます。
そうすると外資系である日系企業には、どのような影響がありそうでしょうか?
なんか税務調査、きびしくなりそうじゃないですかね?
予め定めたベトナムの予算にあわせて、税収を徴収する傾向にあります。
例えば、1,000という税収の予算に対して、800が実績であれば、その足りない200をなんとかせねば!と税務担当官はプレッシャーをかけられます。
つまり、厳しくなります。いちゃもんも増えそうですね。
あとは、ビジネスリスクなんていったりもするのですが、ビジネスリスクについて対策しておくという事も重要だと言えます。改めてですが。
予めビジネスリスクを認識しておき、それに対して対策しておくというのがやはり経営者にとって大事だという事かと思います。
本日は、新型コロナウイルスによる影響、主にお金、について説明させて頂きました。
みなさまのお役に立てることを祈っております!