こんにちは、公認会計士のすげのです。
いやー、「半沢直樹」にはまってしまいました。テレビがない生活を2013年から続けているのでドラマとかリアルタイムで見ることはありません。
でも、友人にすすめられて、一度ネット動画で見たら…!
とまらなくなってしまいました。めっちゃ面白ろい。まんまとハマってしまいました。1日で8話まで見るはめに。1.5倍速で見ました。
7話で登場する債権放棄(ややネタバレなので、これから見ようと思っている人はご注意を!)について、会計的な点で解説したいと思います。
会計士の頭の中がどうなっているのか?解説したいと思います。
意外と簡単だな!難しくないぞ!って感じていただけるはずです。
動画も撮影しました。
この記事のもくじ
債権放棄とは?
まずは、債権放棄の定義を言語によって確認しましょう。
「債権放棄」とは、債権者の一方的な意思表示により、債務の一部もしくは全部の返済を免除すること。企業の倒産を回避するために、銀行による金融支援策として実施されることがある。
つまり、貸したお金を諦める。ということです。
例えば、あなたが友人に100万円を貸したとします。その後、友人がビジネスがうまくいかない場合があるかもしれません。
その時、貸したお金についてあなたが、
「もう返さなくていいよ」
という気持ちになり、100万円をあきらめたとします。
この場合の100万円の回収を諦めたことを債権放棄といいます。
債権放棄について会計士の頭をのぞいてみる。
もう少し深堀しましょう。
まずは、全体のスキームを確認します。
貸付した銀行
- 東京中央銀行(半沢直樹率いる)700億円
- 開発投資銀行(メイン)2,500億円
貸付先
- 帝国航空
政府が介入、タスクフォース
7割の債権放棄を依頼
図解するとわかりやすいので図解しました。
財務諸表の構成要素の図解がパッと思い浮かぶか?
これがとても大事です。会計って難しく聞こえるかもですが、シンプルにいうと5つの構成要素しかありません。本当ですよ。
会計の専門家は、この箱が、いつでも頭にあります。困難ではないのでぜひ抑えましょう。プログラミングの言語のほうが難しいですよ。
>>経理の専門じゃない人が仕訳を理解するための2つの視点と5つのボックス
会計の専門家は債権放棄と聞いた時こんな感じのイメージをしている
図解すると以下のような感じです。
資産の定義と照らしあわせて理解することも大事です。
資産とは、お金またはお金になるもの。です。債権放棄したことによって、将来お金になる(貸付金の回収)パワーを失ったわけです。そのため、資産というブループから外されて、損益計算書の費用というグループに移動する必要があります。
1軍から2軍に降格というイメージでもいいかもしれませんね。ちょっと違うかも。
では、帝国航空の立場に立つと?債務免除益
債権放棄については理解できましたか?
では、帝国航空側の視点はどうでしょう。
せっかくなんで、債権放棄してもらった側も見ていきましょう。この場合は、債務免除益となります。
帝国航空からするとお金を借入しています。つまり、借入金です。負債です。それが、「返さなくていいよ」ってなったわけです。返すべき借入金を免除されたので、債務免除益という言い方をします。
会計の専門家は、以下のイメージとなっていますね。少なくとも私はこんな感じです。
負債とは、なんでしょう?言語化して理解を深めましょう!
負債とは、あなたのポケットからお金をとっていくものです。それが、なくなったので、負債というグループからはずれ、損益計算書に移動します。
すごく暑くて苦しいから部屋から、心地よい部屋に移動するイメージと似てるかもです。
ちなみに、債務免除は、債務超過を解消する方法の一つです。
⭐️本日のまとめ⭐️
本日は、ドラマ「半沢直樹」から学ぶ債権放棄とはなに?会計的な視点で学ぶ。というテーマでお話させて頂きました。
会計とは、事業活動を仕訳という技術を使って数値化したものです。つまり、会社のドラマとリンクしているのです。
そう考えると、会計がちょっとでも楽しくなるかもしれません。
わかりにくくて小難しい→ストーリーとリンクして楽しい!
ってなると会社の業績もよくなるものです。ぜひ試してください!