みなさん、こんにちは「マナボックス」の菅野です。
今回で、第13回目です。
最近カフェイン断ち始めました。1週間間くらいたちます。頭痛が改善されました。どうやらカフェイン中毒というリスクもあり、摂取しすぎの場合は、留意が必要ですね。
ベトナム人のリンさん(日本語2級で日本への留学経験あり!しかも若い!)と一緒にベトナムのニュースについて解説していくコーナーです。
本日のテーマは、「企業の好ましいビジネス環境を創出するための税務・税関手続の改正」です。
この記事のもくじ
企業の好ましいビジネス環境を創出するための税務・税関手続の改正について
>>企業の好ましいビジネス環境を創出するための税務・税関手続の改正
ベトナム税務と税関の影響は大きい
税務と税関は全ての企業に影響を与える2つの分野であるため、これらの分野に関する行政手続きを改正し、簡素化し、透明性を向上するのは非常に必要なことです。過去数年間において、金融業界、特にこれら2つの業種の改正は重大な転換があり、それによる企業向けの好ましいビジネス環境を創出することに貢献してきました。実際に、こういう改正の努力は、具体的で意味のある数字で表されています。
何百もの行政手続きとビジネス条件の削減及び簡素化
2020年に開催した税務・税関に関する政策と行政手続きについての対話という会議で、財政省の副部長のブー・ティ・マイ氏は、
「政府は常に税務・税関手続を含む行政手続きの改正を優先する。それに基づいて、ますます企業に好ましいビジネス環境を与えて、また、国家予算への納税義務の履行にも有利な条件を与える。ただし、企業の生産及び事業活動は非常に活気に溢れて、多様化しているため、税務・税関に関する政策と行政手続きは実情に従って、継続的に改正され、タイムリーに更新される必要がある」
と述べました。
実際に、財政省の報告によると、2016年から現在まで、財務省は304の行政手続きを削減し、265の行政手続きを簡素化しました。そのため、2020年10月31日までに、財政省の管理分野における有効な行政手続の総数は979の行政手続です。
特に、行政手続の100%がオンライン公共サービスで提供されています。その中で、3.4程度のオンライン公共サービスで提供される行政手続の数は585であり、財政省の管理下の行政手続の総数のほぼ60%を占めています。財務省は、国家公共サービスポータルで3.4程度のオンライン公共サービスという形式での294行政手続を統合しました。
行政手続、特に税務・税関に関する行政手続の削減と簡素化は、企業の物質資源と人的資源及び時間を大幅に節約することに役立ちました。
ビジネス条件の削減及び簡素化に対して、2018年から現在に至るまで、財政省が国会に2つの発行された法律、政府に2つの発行された法令を提出したことにより、全て163の条件が削減、また簡素化されました。(削減73の条件、簡略化90の条件)。それに従って、現在まで財政省の管理分野における有効なビジネス条件の総数は、20の業種での290の条件であり、2018年と比較して80の条件が減少されました。
税務・税関手続きの「電子化」によって期待できること
過去8年間で、税務・税関の分野は、手動での管理方法から、電子・通信技術及びモダンな機器の適用に基づて管理する方法までの歴史的な変化を遂げました。
税務分野では、99.7%の企業が電子税申告サービスを利用しており、申告書の数が約1,200です。また、55の商業銀行と協力しており、約98%の企業が参加する電子納税サービスを展開しました。 同時に、全ての税金還付をする企業のうちに約5.94%のは、電子税金の還付サービスに参加しています。
税務業界は、ハノイ首都とホーチミン市における255の企業に、税務当局による認証コードが付された電子インボイスを提供するというサービスを試験的に実施し、全国展開を進めています。同時に、7つの商業銀行とデータを接続し、2020年10月までに、個人に電子納税サービスを提供するため、208,647のアカウントを付与しました。
最近、税務総局はEタックス・システムを開始しました。それに基づく業界全体の納税者をサポートするための479の情報チャンネルを確立したことによって、すべての企業と納税者がこれらの電子情報チャンネルを通じてサポートされることを確保しています。
税関分野では、2014年に、初めてベトナム税関が自動通関システム(VNACCS / VCIS)を適用しました。現在まで、すべての主要な税関手続きは、99%以上の企業が参加している全国の関税局での自動通関を通して、完全に自動化されています。このシステムは、99.6%以上の申告書を処理し、受け取り、処理、および結果の返送の時間が1〜3秒しかかかりません。
世界銀行(World Bank)の評価によると、自動通関システムのおかげで、輸出品の通関時間は3時間短縮され、輸入品の通関時間は6時間短縮されています。年間約1100万から1200万の申告書のある電子通関システムは約2億米ドルの節約に役立ちます。税務当局は55の商業銀行と協力して、個人と企業向けの申告(99.49%)、納税(98.84%)、電子還付税(97.52%)というサービスを提供しています。
税関総局の局長によると、現在、98%以上の輸出入品の税金、料金、手数料の手続きはモダンな電子的方法で行われています。特に、「企業の電子納税プログラム」により、44の銀行が税関総局と協力し、税金を徴収します。その中に、30の銀行が24時間年中無休の電子納税と通関手続きに参加しています。このプログラムのおかげで、申告時間を除いて、以前税金を支払うことは数時間かかりましたが、今は数秒だけで納税できるようになります。
税務・税関に関する行政手続きの実施の削減、簡素化、透明性の高め、および電子化により、全ての企業と税務当局の時間と物質資源及び人的資源を大幅に節約するだけではなく、公務員と個人や組織の間の直接やり取りを最小限に抑え、それによって発生する「テーブルの下の賄賂」という問題を回避します。
ベトナム税務・関税関係の手続の電子化は重要
日系企業においても、ベトナム税務・関税の調査で頭が痛いという話はよく聞きますよ。やはり、この2つの影響は大きいですよね。
- 政府は常にベトナム税務・税関手続を含む行政手続きの改正を優先する。
- 電子化手続に移行したい
ベトナムの税務とか関税とかよく詳しくないですけど、「テーブルの下の賄賂」という問題を回避という点はいいと思います。
はい。その通りですね。日系企業のような外資系企業が頭を抱えている点です。オンライン化等によってもそれが解決できるといいですよね。