この記事はこんな人のために書いています。
  • ベトナム子会社の会計・経理に携わっている。
  • ベトナムで社長をやっている。管理系の職種についている。
  • ベトナムの勘定科目のその他未払金(338)について詳しく知りたい

参考記事:>>【図解あり】ベトナムの勘定科目コードを徹底解説!覚えるための2つのコツと9つの疑問点【保存版】

ベトナム338はどんな勘定科目?

338は、多岐にわたります。

Circular No. 200/2014/TT-BTCでは、338は、以下のように勘定科目コードが定められています。

本記事では、赤色のハイライトについて解説していきたいと思います。なお、それ以外のハイライトについては以下のリンクで解説しています。

>>ベトナムの勘定科目334(従業員未払金)と338について徹底解説!【勘定科目解説シリーズ】

338Other payables

その他未払⾦

 

3381

Surplus of assets awaiting resolution

過剰資産仮勘定
 

3382

Trade union fees

労働組合費に関する債務
 

3383

Social insurance

社会保険料に関する債務

 

3384

Health insurance

健康保険料に関する債務
 

3385

Payables concerning equitization

株式化未払金
 

3386

Unemployment insurance

失業保険料に関する債務
 

3387

Unearned revenue

前受収益
 

3388

Other payables

その他未払金

「過剰資産仮勘定」「株式化未払金」「前受収益」には具体的にどんな取引?!

では、具体的にどのような取引が記録されるのでしょうか?詳しくみていきましょう。やはり、具体的な取引をイメージすることが大事です。

なぜならば、財務諸表は、ビジネス活動→取引→仕訳の積み上げだからです。

参考記事:>>会計とは? 財務諸表が作成され報告される流れを図解で徹底解説!

>>【徹底解説】BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)はこれで動く!会計仕訳を2つのグループと10つのパターンと図解でおさえればスッキリ!

過剰資産仮勘定とは?

まず、3381の過剰資産仮勘定です。

帳簿上と実際の資産に違いがあった場合で、実際の資産の方が大きい場合の仮勘定。仮勘定であり、要因が明らかになった場合には然るべき勘定に振り返る

例えば、帳簿上の現金が100で、実際の現金が120であった場合の20ですね。日本で言う「現金過不足勘定」と同様です。ただ、この勘定は、実際の資産が余剰出会った場合です。

実際に発生する取引の可能性として、現金や棚卸資産の実査を実施した場合に起きる差異などでしょう。

株式未払金とは?

次に、3385の株式未払金勘定です。こちら、無視してもかまいません。

完全国営企業が株式会社化した際の国家資本の実額と企業価値が確定した際の国家資本の実額との差額を正の値で計上。

このように、国営企業が前提ですので無視しましょう。

前受収益とは?

最後に、3388の前受収益勘定です。

前受収益とは、一定の契約に従って、継続してサービスを提供する場合に、提供が魅了のサービスの代金を受け取った時に使用する勘定科目

また、

延納や分割払いを利用して商品を販売する場合で、まだ、現金預金を受け取っていない部分がある場合に使用する勘定科目

いわゆる前受収益ですね。日本の場合は、前受収益は、サービスを前提としています。しかし、ベトナムでは、「商品」も含めています。

なので、売掛金131との使い分けは微妙ですね。

・棚卸しを実施した結果、実際の棚卸しの方の金額の方が大きかった

・要因が分からなかったので、収益に振り替えた

・お客様から、サービス全体の1,000のうち400を受け取った。600を前受収益として計上した。

本日は、ベトナムの勘定科目であるその他未払金(過不足の仮勘定や前受け収益)について解説させていただきました。

勘定科目を深く理解すると言うことはとても大事ですよ。なぜならば、財務諸表は、あなたの健康診断書であり、通信簿であるからです。

財務諸表から、ビジネス活動をイメージするとなにか新しい発見があるはずですよ!是非、試してみてください。