こんにちは、公認会計士の菅野です。
本日は、取引と仕訳の解説(発送という活動)していきます。
購買全体(費用)にかかる取引について、シリーズとして解説していきます。全体像は以下の記事で記載しています。
>>【9つの箱とストーリーで記憶する】製造間接費、一般管理費・販売費
以下のフォーマットで解説していきたいと思います。理論から実践という流れになっています。以下は共通です。
- 型 (例:購買経費の未来費用)
- 取引のパターン(広告宣伝を払った)
- どこの部門で発生するか?(製造・管理・販売のどこで発生する?)
- 基本仕訳(借方項目と貸方項目)
- カスタマイズが必要か?(ベトナムの勘定科目だけでは足りない場合)
- ⭐️事例(ベトナムでの事例)
- ワンポイント解説
この記事のもくじ
型:発送で支える_C1~C2
完成した製品や商品を、お客様に届ける段階のお話です。これに加え、販売を促進するための活動も含めると整理しやすいかなと思います。
- 販売促進費用
- 荷造運賃、荷造発送費
それぞれ解説して行きます。
C1_販売促進費用、販売手数料
これは、商品・製品の販売やサービスの提供に関して、あらかじめ定められた契約等にもとづいて、取引数量または金額などに応じて代理店・仲介人等へ支払う手数料・仲介料等のことを言います。具体的には、実演販売や試供品の配布、展示会に係る費用です。商品を直接的に宣伝する場合には、販売促進費となります。
取引のパターン
販売手数料が発生した。
どこの部門で発生するか?
製造部門 | 管理部門 | 販売部門 |
✖️(製造する) | ✖️ | ◎(メインの仕事) |
基本仕訳
借方 | 貸方 | ||
販売促進費用 | 買掛金 |
カスタマイズが必要か?
基本は必要かなと思います。なぜならば、販売手数料という勘定科目がデフォルトでは、わかりにくいからです。確かに6417という勘定に含まれるかもしれません。ただし、この勘定科目は、「その他」なんですよね。
ベトナムにおける実際の取引
- サンプル品を出荷した。
ポイント
製造業や商社の場合は、サンプル品・試供品を出荷することがよくあります。
税務上は、サンプル品であっても、レッドインボイスを発行するという点です。
C2_荷造運賃、荷造発送費
荷造運賃・荷造発送費とは、
- 商品や製品の発送に関わる梱包材料や資材などの料金(荷造)
- 発送する際の運送費や配送費などの料金(運賃)
- 商品・製品を保管する倉庫料(保管)
のことです。 商品などを発送するためにかかる一連の費用のことです。お客様に届けるために準備する。届ける。活動ですね。
取引のパターン
荷造運賃が発生した。
どこの部門で発生するか?
製造部門 | 管理部門 | 販売部門 |
△ | ✖️ | ◎ |
基本仕訳
借方 | 貸方 | ||
荷造り運賃 | 買掛金 |
カスタマイズが必要か?
基本は必要ないです。6412という勘定が荷造運賃、荷造運送費です。
ベトナムにおける実際の取引
- 出荷する製品のための梱包材料、段ボール箱、ガムテープ費用、エアクッション
- フォワーダーに支払う、船便や航空便
- 倉庫会社への支払い
製造業や商社では、必ず発生します。そのため、使用頻度は高いです。一方で、IT会社では、発生しないです。
ポイント
出荷にかかる費用だと理解するといいです。
本日は、あなたの会社のビジネスを支える発送という観点で取引と仕訳を解説しました。
是非、お役にたてれば幸いです。