今日はマナラボの菅野です。
今日は『ベトナムの個人所得税の源泉徴収票とCTT25/ACを作成し、確定申告に利用する方法』というテーマでお伝えします。
こんなお悩みはありませんか?
- 期中、個人へ業務委託していて「源泉徴収票」について経理担当者から説明があったがよくわからない
- 個人から確定申告時に必要なのでと説明を受けたがよくわからない。
ベトナムでは、副業が禁止できません。また、個人に外注することもあるでしょう。その際、あなたの会社は10%の個人所得税を源泉して報酬を払っています。つまり。10%を個人の代わりにベトナム税務署に納税しているわけです。
例えば、1,000ドルの給与契約の場合、個人所得税100ドルを会社が個人に代わって納税しているのですね。
そしてその個人が他の仕事で別な収入があったり別な会社に属している場合など、「確定申告」をすることになるわけですが、10%については「納税していますよ」と主張したいわけです。その主張のエビデンスとして「ベトナム個人所得税源泉徴収票」と「CTT25/AC」というのが必要になるわけです。
例えば、その個人から要求があった場合この「ベトナム個人所得税源泉徴収票」を発行する必要があります。
この場合の必要な「書類」と「手続き」の概要を解説します。
この記事のもくじ
確定申告の際に源泉徴収票とCTT25/ACによって納税済みだと証明する流れ
全体の流れは以下のようになります。「期中に納税済みだよ」とエビデンスと共に証明する必要があります。
源泉徴収票は紙の綴りになっている!その取得方法
「源泉徴収票」は紙の綴りになっています。紙面なんですね。ちょっとびっくり。
通常これは、税務署から購入して会社で保管しています。購入の流れの概要は以下の通りです。
- Circular 92/2015/TT-BTCに同封されているPIT源泉徴収票の申請書、フォーム07/CTKT-TNCNです。(1部)
- 企業の事業者登録証(公証コピー(1部))
- 企業紹介状(01部)
- 紹介文に記載された人物の身分証明書のコピー、比較のために身分証明書の原本を同封すること。
- 上記の書類を直接税務当局に提出し、個人所得税の源泉徴収票を取得
ベトナムの源泉徴収票の記載方法
「源泉徴収票」のフォームは以下の通りです。18項目あります。フォーマットに従って埋めていきます。何枚かの複写になっており、個人からお願いされたらこれを切り離して渡す必要があります。
主要な情報は以下でしょう。
- 個人の税務コード
- その期中納税済みの金額
フォーム「CTT25/AC 」Decision No. 440/QĐ-TCTの報告
続いてフォーム「CTT25/AC」の作成と提出についてです。これはわかりやすく言うと「源泉徴収票をどれくらい使ってどれくらいあまっていますか?」という利用状況報告です。3ヶ月に一度報告することになります。
これも現在は紙面なのですが、将来は電子化されるかもしれません。
- 源泉徴収票の利用状況を報告する
これで大丈夫!個人所得税の確定申告の時に一緒に提出しよう!
これまで「源泉徴収票」の入手とフォームに基づく記載「CTT25/AC(源泉徴収票の利用状況)」の報告を完了しました。
これで、「期中払い済みの個人所得税」証明できました。
例えば、確定申告の金額が1,000で「源泉徴収額」が400であれば600が残りの納税となります。もしこれをしないと1,000を納税することになり実質的に二重課税となってしまいますね。なのでとっても重要です。
是非、お役に立ててください。