こんにちはマナボックスの菅野です。

今日は『法律の抜け穴をついたブラックリストに掲載された64社からわかる税務総局と税関総局の連携強化』というテーマでお伝えします。マナボックスのベトナム人公認会計士が作成した記事を日本人観点で編集しました。

https://gonnapass.com/nhung-doanh-nghiep-xuat-khau-vao-blacklist/

あなたがもし税務調査のベトナムのリアルなリスクをを少しでも理解したいのであれば本日の内容がお役にたてるかと思います。

 

この記事でわかること
  • 税関総局から税務総局へのオフィシャルレター(要求)とその内容
  • それに対する税務総局の態度
  • そこから類推できることと日系企業が意識すべきこと
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なぜ、税関総局は税務総局にクレームしたのか?

2022年8月2日付のNo: 174/TCHQ-TXNKにおいて、ベトナム税関総局 (General Department of Customs)はベトナム税務総局(General Department of Taxation )へレターを提出しました。

要約すると…。

輸出関税についてまだ払ってない会社が閉鎖してるんだけど、どうなってんの?ちゃんと閉鎖前にチェックしています?

となります。

本来、会社を閉鎖するためには「納税義務」を完了してからでないとできません。それがされてないのに「閉鎖」されている企業があるから「関税」の取りっぱぐれが起きてしまったと。だから、税関総局はクレーム(というニュアンスが強いと思いました)をオフィシャルにしないといけなくなったというわけです。

>>【サンプル付き!】ベトナムから撤退?会社清算・解散する場合の6つのステップを解説

例えば以下のような事例です。

Thanh Trung Import-Export Service One Member Company Limited (MST: 3801213703)は、27億5580万736ドンの輸出税を支払う義務がありました。(2021年8月23日から輸出税を、2020年4月23日から通関申告の手数料を支払う義務があった)税関当局と税務当局の情報交換システムを調べると、2021年10月12日、同社は税務当局に解散届を提出していました。(おそらく解散自体も完了もされていたと推測します)

疑わしい企業?の64企業をリストアップした。疑わしきは…。

そこで、税関総局はこの点について調査しました。その結果、「剥皮・単板の木材製品を輸出する企業」が怪しいということになりました。つまり、この事業が通関に関して強い不正(納税しないで解散しちゃう)の兆候が見られたと判断したのです。

この怪しんじゃないか?という企業が名指し(174/TCHQ-TXNK)でオフィシャルレターとして公表されたわけです。こんな感じで公開されています。ベトナムっぽいと感じました。

「おまえの息子さんが不良だから、その弟も不良だろ」という感じにも聞こえますよね。そんなこと言われたら悲しい…。

この怪しい企業が「輸出関税」の支払い不正に(解散・閉鎖等を利用して)免れないように、税関当局から税務当局へ「しっかり調査してよね」と要請したわけです。しかも名指しで。

税関当局から税務当局に対して、2022年12月31日までに十分な税額を国家予算に徴収するよう指示となっているので、このリストに載っている企業は、厳しい調査を受ける可能性が高いでしょう。

これを受けて「税務総局」はどう反応したのか?

174/TCHQ-TXNKを受けて、税務当局は2022年8月11日の日付の2949/TCT-KKを発行しました。要約すると、

税務総局は、各税務当局(例、省レベルなど)に対してきちんとチェックするように!と指示した

つまり、税に関するトップの組織である「税務総局」が落ち度を認め、きちんと閉鎖等の前に納税義義務の有無の確認の強化を「税務当局」に対して指示したということになります。

以下のようなイメージですかね。

  • 親分が責任を求めて、子分に命令する
  • 社長がミスを認めて、メンバーにきちんと指導する

具体的には174/TCHQ-TXNKに記載されている企業に対してきちん厳しくチェックせよ!ということになります。

このことから推測や類推できること

このニュースはマナボックスのメンバーが取り上げたものです。「ブラックリスト」と「税務総局への依頼」という点で刺激が強くとりあげるべきニュースと判断したのでしょう。

この事象から我々日本人は、転用というか、類推することが大事です。私になり考えたのは以下の2つです。(私の妄想ですよ)

  1. ローカル企業は設立も簡単だけど閉鎖も簡単?
  2. 税関と税務総局の連携が強まる?

です。

まず1番目ですが、「閉鎖」完了までの期間が早くないか?という印象を持ったことです。オフィシャルレターを見ると閉鎖までの期間がとても短いようい推測できます。おそらく3ヶ月ほどかと。

通常、外資系企業の閉鎖であれば1年、場合によっては2年以上かかることがほとんどです。すごく時間がかかりますし根気もいる作業なんですよね(とほほ)

それが、「未納の税金」があるにもかかわらず閉鎖されてしまうあたり、いろいろ勘繰ってしまいます。

みなさん、わかりますよね…。なにが言いたのか…。? 

余談ですが設立までの期間も日系企業などの外資系はローカル企業と比較してとても長いです。

外資規制厳しいという点は今後は日本はベトナムからもっと学ぶ必要があるかもしれません。日本の土地とか建物とか、今はお金があればどの国の人も購入できちゃいますね。安くなる日本が買い叩かれている。そんな印象が強まってきました。規制すべきかと思います。

2番目は、税関総局と税務総局の連携です。もっというと連携とプライドです。

今回のレターは税関総局から税務総局へのいわば公開処刑です。辱めと言っても過言ではありません。面子を大事にする文化がありますから、今度は税務総局から税関総局への「仕返し」的なことがあるかもしれません。

勘の言い方ならお気づきかもしれません。そう「在庫差異」です。税務総局から税関総局に対して「在庫差異がこんなにあるのにチェックしていないの?」という指摘です。

>>BOMとは?ベトナム会計、税務、税関事後調査との関連を整理【図解でわかりやすく】

ちょっと妄想がいきすぎかもですね(汗)

ただ、「在庫差異」は我々日系企業が留意しなければいけない点です。

本日のまとめ

本日は、「税関総局から税務総局への指摘とその対応、それから類推できること」というテーマでお伝えしました。

  • 輸出関税が未納の会社が閉鎖手続きを完了
  • なぜそんなことが起こるのか?と税関総局からクレーム
  • 64の企業がリストで公表
  • この企業に特に留意(輸出関税の未納)
  • 税務総局は指摘にアグリーし、各税務当局へ厳しく指示

でした。もしかしたら日系企業の税関調査が厳しくなるかもしれません。

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