>>ビリオネアのファムニャットヴォン:難しいことをやるのは面白い
上記のニュースを日本語に翻訳(日本語2級のTrangさんが翻訳)し、ベトナムの将来を牽引するであろう経営者の頭の中を覗いてみました。
この記事のもくじ
- ・新型コロナウィルスが発生してきたから、ビングループに最も重大な影響を3つ挙げたとしたら、何とおっしゃいますか?
- ・ビングループのような大企業はどのように「困難と戦う」のでしょうか。
- ・パンデミックからどのような教訓を学びましたか?
- ・パンデミックの際に、いつも先駆者としてビングループがサポートを提供することが多く、9兆4千億ドンと見積もられています。 慈善活動などについてどう思いますか?
- ・慈善活動は事業の方向性にどのように影響しますか?
- ・医療、教育など様々な分野で活動するビングループの非営利モデルについて意見を述べてくださいませんか。
- ・電気自動車の生産へ切り替えを発表した後、利用者がビンファストから離れることはなく、またガソリン車の価格が下がらないとどのような根拠に基づいて信じますか?
- ・ビンファストはどのくらいの期間損失に耐えることができますか?
- ・ビンファストの電気自動車が「テスラのような品質」になると確信しているのはなぜですか。
- ・そのような電気自動車に全力で取り組むようになったきっかけは何ですか。
- ・ビンフューチャー大賞(VinFuture Grand Prize)については、 2年前にビンフューチャー大賞の設立を発表したとき、ベトナムを世界科学地図で名付けられたいと述べました。ベトナムの現実を考えると、この声明はどのように理解されるべきでしょうか?
- ・ビンフューチャー大賞の賞金は約3億1700万円にも上がりますね。これまでに、科学技術の分野で今回の賞金ほど高い価値がある受賞はありません。これが、ビングループが世界で最も権威のある科学者にビンフューチャーの選考委員会に参加するよう説得した理由ですか?
- ・多くのビジネスマンは、ベトナムの発展に対する自尊心と願望も述べて、それでとどめました。 これに対して、ビングループは多くの人が考えられないことをやりました。そのコツは何ですか?
- ・「Good to Great」という本で、ジム・コリンズは多くの偉大な企業を分析した結果、「針鼠(ハリネズミ)の概念と三つの円」を確立しました。一般的に、どんな分野でも、すべての企業は「針鼠の概念と三つの円」に基づいて展開します。 では、ビングループの「針鼠」とは何でしょうか?
- ・ビングループのような大きなグループでスタートアップ精神をどのように育てますか?
- ・ビングループは5〜10年後にどのようになると思いますか?
- ・ヴォンさんはビリオネアですが、何に誘惑されますか?
- ・子供の教養については、どのように子供に教えましたか?
- ・子どもに何を伝え残したいですか。
・新型コロナウィルスが発生してきたから、ビングループに最も重大な影響を3つ挙げたとしたら、何とおっしゃいますか?
その影響は、ネガティブなものもポジティブなものも含めていろいろありますが、最も大きいのは次の3つでしょう。まず、①ビングループは大きな損失を被りました。しかし、②このパンデミックは、強力なガバナンスシステムを変更し、アップグレードする原動力となりました。また、③電気モデルを開発する機会も与えてくれました。全体として、その影響は大きいですが、戦わなければなりません
・ビングループのような大企業はどのように「困難と戦う」のでしょうか。
困難な時期にはどのように生き残るかという質問にいつも悩んでいます。その時には、 私たちは冗長性を確保する経費を削減するしかありません。弊社はできるだけ最大限に節約しなければなりません。それどころか、慈善活動に対して、私たちは計算しないで大いに喜んで費やしました。
生き残る方法を見つけるとともに、私たちはあった機会を徹底的に利用して開発しました。競合他社は困難を乗り越えていけるかどうか心配していることに対して、私のチームは6か月間ニャチャンのホントレで車の研究と開発に取り組みました。これは非常に重要な決定でした。費用がかなりかかりましたが、昨年設計された5つの電気自動車モデルがベトナムにとどまらず国際的な人々から高い評価を得ました。最近の「VFe34」、「VF8」と「VF9」のモデルの電気自動車の先行予約数は、私たちの決定が正しかったことを示す例です。
・パンデミックからどのような教訓を学びましたか?
最初に、困難に直面した時には、慌てずに冷静に考え、解決する方法を見つけなければなりません。
次に、困難が多ければ多いほど、より多くの機会があります。
そして、どんなに困難なことがあっても、製品やサービスの品質を低下させないでください。信頼性を失うことはありません。
最後に、それぞれの個人だけではなく、全体システムも継続的に訓練し改善しなければなりません。 災害は非常に急速に発生する可能性があります。弱い場合、生き残ることはできません。
世の中では私たちより困難に直面している人々が多いです。もし彼らを援助するとか、彼らとシェアしたら、自分の心の安らぎを感じて、よりやる気を出させます。
・パンデミックの際に、いつも先駆者としてビングループがサポートを提供することが多く、9兆4千億ドンと見積もられています。 慈善活動などについてどう思いますか?
私たちは計算せず、単に死を見て、それを救うために急いでいました。
「人生は短く、仕事は多すぎる。夢は素晴らしいが、刈り取りはほとんどない」という詩を今でも覚えています。 そして、あなたがたくさんの願いを持っているなら、人生は本当に短いです。 ビングループでは、機会を利用したいし、できるだけ多くの素晴らしいことを人生に残したいので、非常に迅速に物事を実行します。
・慈善活動は事業の方向性にどのように影響しますか?
方向性を再検討した上、テクノロジー及び産業、サービス貿易、ボランティア活動という3つのフォーカスグループに活動することを定義しました。 まず、技術の分野では、生産事業における技術を中心に研究して開発しています。そのため、技術と産業が融合化し、相互作用を生みます。
また、慈善活動をさらに推進したいので、ビンメック(Vinmec)、ビンスクール(Vinschool)、ビンユニ(VinUni)、ティエンタム基金(Thien Tam Foundation)などを慈善団体というブロックに分割します。これは、世界的な大流行に直面したときの大きな懸念です。
その他、ティエンタム基金拠出率を調整しました。ビングループはその寄付を90%から10%に減らし、残りは私、私の家族、そしてビングループの上級リーダーからのものです。 私自身はこの活動にもっと積極的に参加したいからです。
最近の悲劇的なシーンが多すぎる中、私たちは社会的慈善活動にもっと強く参加する責任があると考えています。
・医療、教育など様々な分野で活動するビングループの非営利モデルについて意見を述べてくださいませんか。
現在、これらのサービスを支払う料金はベトナム人の平均年収をはるかに上回っています。
非営利というと株主にとってお金をもらったり利益をあげたりすることではなく、その利益剰余金を使ってサービス品質の開発、拡張、アップグレードを継続するためです。また、お客様に無料や安価なサービス・製品を提供することではありません。企業活動で得た利益が社会へ貢献することを決定します。
貧しい人々が基本的な権利を十分に享受できるように、私たちは高額なサービスをお金持ちに提供しています。たとえば、ビンメックに入院するお金持ちは公的な病院で医者と病院のベッドを解放し、貧しい人はより速くそしてより良く奉仕されるでしょう。 ビンスクールも同様です。
「中途半端なことはしない」
・最近、ビンファストはガソリン車の生産停止を決定することを聞きました。
当初から、私たちは今後電気自動車が普及することを理解していました。 そのため、今こそ電気自動車を強制的に選択する時です。
・電気自動車の生産へ切り替えを発表した後、利用者がビンファストから離れることはなく、またガソリン車の価格が下がらないとどのような根拠に基づいて信じますか?
通常、自動車の価値が下がる主な要因の一つは、その車がメーカーから修理、メンテナンスまたは保険されないことなどのためです。これに対して、ビンファストはガソリン車を購入した顧客と元々約束を守るだけでなく、顧客にとってより有益なポリシーとサービスを追加します。
たとえば、10年延長保証に加えて、私たちはモバイルサービスも提供します。修理、またメンテナンスに十分なスペアパーツを確保するため、通常の1.5倍の予防も行っております。 これらの理由でビンファストのガソリン車の価格はさらに上がると思います。
・ビンファストはどのくらいの期間損失に耐えることができますか?
最初はビンファストが5年間で赤字になると思っていました。 もし予定通りに進んだら、2年後にも利益が見られるかもしれません。
・ビンファストの電気自動車が「テスラのような品質」になると確信しているのはなぜですか。
電気自動車を設計した時点で、車のすべての機能を注意深く研究してきました。競合他社と比べるほか、国際的な高水準を基礎として開発します。それで弊社の電気自動車の品質・クラスに自信を持っています。
「より速くする」ことは、ビングループの「ノウハウ」でもあります。 時間を短縮するために、私たちは、優れた専門家を採用し、グローバルインテリジェンスを結び付け、数十のテクノロジー企業と協力し合いながら進んでいきます。そのため、ビンファストで自動車を製造する過程は18ヶ月しか必要がありません。私たちは何らかのプロセスを切らないで、ただより速くやって集中しました。
・そのような電気自動車に全力で取り組むようになったきっかけは何ですか。
少なくとも一つの世界で認められたベトナム発ブランドが必要だと思います。 いくつかの分野を試しましたが、ビンファストだけ見通しがあるそうです。
旗を立てたいという願望
・ビングループが海外市場に参入する目的としては利益を得たいことではなく、旗を立てることであると聞きました。今までビンファストの成功によりそれが実現されました。どうしてお金を稼ぐことより海外で旗を立てることのほうを願望したいのですか。いくつかの理由を述べてくださいませんか。
私はビジネスマンとして22年以上の海外生活経験があります。世界中に住んで才能が豊かで成功するベトナム人が非常に多いですが、世界から尊敬されないそうです。 少なくないベトナム人が自分たちを日本人や韓国人だと認識すると見えました。それでこれを少し変えたいです。
ビンファストが不安やストレスを感じる時点もありますが、いつも強い意志を持って前に進んでいきます。 ビングループたちはこの「旗」をどんどん高くしていきたいと思っています。
・ビンフューチャー大賞(VinFuture Grand Prize)については、 2年前にビンフューチャー大賞の設立を発表したとき、ベトナムを世界科学地図で名付けられたいと述べました。ベトナムの現実を考えると、この声明はどのように理解されるべきでしょうか?
今、科学界だけではなく、世界から多くの人はビンフューチャー大賞について知っているはずです。これまで、すべての大陸から600近くのノミネートを受けています。この賞を通じて、ベトナムの科学と世界の科学界とのつながりが生まれると思います。
・ビンフューチャー大賞の賞金は約3億1700万円にも上がりますね。これまでに、科学技術の分野で今回の賞金ほど高い価値がある受賞はありません。これが、ビングループが世界で最も権威のある科学者にビンフューチャーの選考委員会に参加するよう説得した理由ですか?
今回の賞は非常に高い価値がありますね。それでも、科学者が魅了された主な理由はビンフューチャーの長期的な取り組み及び国際舞台におけるビングループの地位と名声が位置付けられたということです。
・多くのビジネスマンは、ベトナムの発展に対する自尊心と願望も述べて、それでとどめました。 これに対して、ビングループは多くの人が考えられないことをやりました。そのコツは何ですか?
私たちはただ人生のために何かを残したいのです! 以前は美しくて、モダンで住みやすい都市部を建設したいと思っていました。目的としてはベトナムの都市の顔を変えたいことです。さらに、私たちはサービスセグメントに参加して、より高い生活水準を維持したいです。特に世界クラスのベトナム発ブランドを建設したいと考えています。
・「Good to Great」という本で、ジム・コリンズは多くの偉大な企業を分析した結果、「針鼠(ハリネズミ)の概念と三つの円」を確立しました。一般的に、どんな分野でも、すべての企業は「針鼠の概念と三つの円」に基づいて展開します。 では、ビングループの「針鼠」とは何でしょうか?
私は読書が好きですが、時々本の通りにやっていません。私にとって、「針鼠(ハリネズミ)の概念と三つの円」も完全ではありません。もし最も情熱的な仕事をすること、世界で最善を尽くすことができる仕事をすること、そして経済的効果をもたらす仕事をすることという3つのサークルを達成したら、何も議論することはありません。ビングループでは、みんな仕事に熱心に取り組んで、持続可能な開発を生み出すよう努めています。ビングループたちは「全ての人により良い生活をもたらす 」という使命を果たすことをしたいです。
日本語版タイトルは『ビジョナリー・カンパニー ② – 飛躍の法則 』
・ビングループのような大きなグループでスタートアップ精神をどのように育てますか?
私たちはますます高くて難しい目標を設定し、人事評価を定期的に行ってから、仕事で能力不足な個人や部門を解雇します。そして私たちは核化、標準化、簡素化、自動化、効率化の実装を積極的に推進しています。その中で、核化が最も重要なものです。その他、「効果的」を高めるために、2〜3か月前に、システム全体に対して50-50-50のルールを発行しました。会議数、出席者数、および会議時間が50%減少するように要求します。
・ビングループは5〜10年後にどのようになると思いますか?
5~10年後に、ビングループは世界で有名なテクノロジーおよび産業企業になると思います。また、 ベトナムでの商業サービスとボランティア活動が国民に愛され、高く評価されるでしょう。
将来、ビングループが起業家精神また勇気を持って、地域社会に非常に善良な企業として知られることを願っています。 そして、いつの日か、すべての顧客グループの需要を提供できることを希望しています。
・ヴォンさんはビリオネアですが、何に誘惑されますか?
私にとって仕事がいちばん大切なことです。そのほか、私はスピードが大好きです。 ウクライナにいたときには、高速で運転するのが好きで、時速240 キロメートルでBMWを運転していたことがあります。
・子供の教養については、どのように子供に教えましたか?
男の子に対して、愛情を伝えながら、時々厳しさ・叱ることも必要です。常に子供たちに挑戦する機会を与えます。 次男は海外大学の二年生ですが、新型コロナウィルスのせいで学校が一年休みだったので、弊社で働いてもらいます。
・子どもに何を伝え残したいですか。
お父さんとして、私は子供に限りない愛を残したいと思っています。そして最も重要なことは、子供が優しくて親切な人々になることを願うことです。 また、私は子供たちに、必ずしも父の足跡をたどるのではなく、好きな職業を選択して自由に与えたいと思っています。