こんにちは!ラボの菅野です。
最近、企業さんや学生さんからよく聞かれるんです。
「インターンって、給料もらったら税金かかるんですか?」
「Form 08って何なんですか?なんか提出しろって言われたけど…」
はい、そのモヤモヤ、すごくわかります。
今日はそんなあなたに向けて、
「Form 08/CK-TNCNってそもそも何?どうしてインターンで税金が発生するの?」
というテーマで、優しく、でもしっかりと解説していきますね。大丈夫、理解できます。
この記事を読むと、
- インターンでお金をもらった時に、なぜ税金の話になるのかがわかります
- 「Form 08って実際どう使うの?」が具体的に見えてきます
- 書くの難しそう…という気持ちが、ちょっと軽くなります
という感じで、得する情報満載ですよ!なおインターンについての論点は以下でがっつりとまとめています。参考にしてもらえると嬉しいです。
この記事のもくじ
そもそも「Form 08/CK-TNCN」って何者?
まずはここからいきましょう。
**Form 08/CK-TNCN(フォーム・ゼロハチ・シーケー・ティーエヌシーエヌ)**というのは、
ものすごくざっくり言うと、
「わたし、今年そんなにお金稼がないんで、税金引かないでくださいね」
と企業に伝えるための書類です。
正式には、**「個人所得税(PIT)の源泉徴収を免除してもらうための誓約書」**です。
この制度、ベトナムの通達80/2021/TT-BTCという法律の中で登場しています。
「80番の通達」とか言われますね。
ちなみにForm 08の中身は、
名前・住所・税コード・見込み年収などを書くだけの、わりとシンプルなテンプレートなんです。
でも、この「誓います」っていう一言が、けっこう効くんですよね。大事。
インターンって税金かかるの?という根本の話
さて、「え、そもそもインターンで税金かかるの?」って思った人。めちゃくちゃ自然な疑問です。そう思うのも自然でしょう。
実は、ベトナムでは、報酬(給与)をもらうと原則10%の税金がかかる仕組みになっています。
これは、通達111/2013/TT-BTCの第25条にこう書かれてます:
“契約がないか、3か月未満の契約で、1回の支払いが200万VND以上なら、企業は10%を源泉徴収しなければならない。”
つまり、インターンであっても、契約期間が短くても、一度にもらう金額が200万VND(約1万2千円)以上なら、
会社が先に税金を引いてしまう、というルールになってるんですね。
でも。
ここで救世主のように登場するのが、Form 08なんです。
Form 08を出すとどうなるの?
簡単に言うと、**「税金を引かれず(源泉徴収されない)に、満額もらえる」**という効果があります。
「わたしの年収は、まだ税金がかかるほどじゃないんです」と、
あらかじめ申告しておくことで、企業側は10%を引かずに済むんです。
じゃあ、どんな人が使えるの?
条件はこんな感じです:
- 個人の税コード(MST)を取得している(←ここ大事)
- 他に給料をもらっている会社がない
- 年間の所得が1320万VND以下(扶養がいない場合)
- 今もらっているのは、短期契約やインターンなどの一時的な収入
ちなみに1320万VNDというのは、11,000,000VND(基礎控除) × 12か月 = 132,000,000VNDという計算から来てます。以下の記事もぜひ読んでくださいね。扶養控除の理解が深まります。
>>【ベトナム税務】ベトナム個人所得税、「控除」には2つの意味がある。
>>朗報!【ベトナム税務ニュース】個人所得税における基礎控除と扶養控除の引きあげが決定!No. 954/2020 / UBTVQH14が施行 あなたの手取りが増えるかも
扶養家族がいる人は、もう少し基準が上がります
提出するタイミング、気をつけて!
提出のタイミングは、**「お金をもらう前」**が基本です。
できれば契約するタイミングで、さくっと出しておきたいですね。
なぜなら、出す前に企業が報酬を支払ってしまうと、
その時点で10%の税金を引かれてしまうからです。
あとから取り返すのは、正直ちょっと手間なんですよね。
出さなかったらどうなるの?
10%の源泉徴収をされて、手取りが減ります。
2,000,000VNDの報酬なら、180万VNDしかもらえません。
もちろん、年末に確定申告をすれば戻ってくる可能性はあります。
でも、めんどうだし、そもそも学生さんで確定申告する人は多くない。
企業にとっても処理が複雑になります。
「Form 08を出しておけばよかったのに〜〜」って後から思っても、
ちょっと遅いのです。切ない。
じゃあ実際どう書くの?って人へ
書類はめっちゃシンプルです。詳細はマナラボ限定のページで雛形も共有しています。
- 氏名
- 税コード(←MSTがない人はまずこれを取ってください)
- 住所
- 年間の見込み所得(自分で書きます。「132000000VND」とか)
- 企業名・宛先
- 日付・サイン
これでOK。
あとで企業はこの用紙を元に、「この人は税金引かなくていいよ」と判断します。
よくある誤解とか不安
「まだ学生だし、税金とか関係ないでしょ?」という声、ありますよね。
気持ちはわかります。
でもベトナムでは、報酬=課税対象という考え方が基本です。
年齢や学籍は関係なく、お金をもらうことが出発点。
なので、たとえ週2のインターンでも、
しっかり報酬が出るなら、税務処理が必要になります。
とはいえ、そこにしっかり対策できるのがForm 08のいいところ。
制度を知って、ちゃんと準備すれば、お金のやりとりもスムーズです。
まとめ:税金って、ちゃんと知ってるとちょっと優しい
まとめましょう。
今日はForm 08/CK-TNCNについて、できるだけやさしく解説してみました。
税金って、つい身構えてしまうテーマですよね。専門的でし堅い。でも、「この制度はこう使えばいいんだ」とわかるだけで、ぐっと気持ちがラクになります。
学生さんにとっても、企業さんにとっても、
「Form 08って便利な味方だな」と思っていただけたらうれしいです。弊社も毎年インターンを採用していますが、このフォームは提出してもらっています。手取りを増やして人生をエンジョイしてほしいからです。
わたし自身、「このくらいの金額で税金?」って思ったこと、正直あります。でも、知識があると対処の選択肢が広がるんですよね。それだけでも、ちょっと前向きになれます。
誰かの初めてのお給料が、気持ちよく手元に届きますように。
ではまた!
マナラボのすげのでした。