こんにちは、マナボックスの菅野(すげの)です。

ベトナムの会計制度は、特徴的?そのように感じている方もいると思います。

本日は、ベトナムの会計の特徴についてまとめていきたいと思います。

最低限、これだけおさえて頂ければベトナムの会計の大枠を知って頂けると思います。

 

ベトナム会計に関する決まりの体系

 

まずは、ベトナムの会計に関する決まりを体系的に整理していきましょう。

ベトナムにおいては、以下の①法令、②政令、③通達、④会計基準が存在します。

①会計法 (LAW ON ACCOUNTING No. 88/2015/QH13)

②会計法のガイダンス(ELABORATION OF SOME ARTICLE OF THE LAW ON ACCOUNTING No. 88/2015/QH13)

③会計のルール(ON GUIDELINES FOR ACCOUNTING POLICIES FOR ENTERPRISES No. 200/2014/TT-BTC及びACCOUNTING FOR SMALL AND MEDIUM ENTERPRISES No. 133/2016/TT-BTC)

これは、経理マニュアルのようなもので、通常の企業と小規模の会社向けの2つの通達が存在します。

④ベトナム会計基準(Vietnam Accounting Standards) 通称VAS

上記の決まりが存在します。

 

ベトナム会計制度の特徴

 

それでは、ベトナムの会計制度の特徴を見て行きましょう。

会計年度が決まっている。

 

原則は、12月末です。しかし、3月、6月、9月も会計年度として選択することができます。

12月以外を選択した場合には、事前に財務省に登録する必要があります。

日本の場合、会計年度の時期について自由に選べますね。

 

機能通貨について

 

ベトナム通貨の他に認められるか?

基本的には、ベトナムドンで記帳します。しかし、例えば海外へ輸出が中心であり、通貨をUSDを利用している場合には、USDを報告通貨とすることも可能です。つまり、外貨(USD)で記帳することが可能です。

そのため、EPE(輸出加工企業)は外国通貨を利用している企業様が多いです。なぜなら、海外から輸入して、海外へ輸出しており、外貨で取引するからです。

しかしながら、財務諸表を関連当局(税務署等)に提出する場合には、ベトナムドンに換算しなければいけません。

日本の場合は、円で報告することが基本ですよね。

金額の単位

ベトナムの単位は、大きいですよね。500,000ドンは約2,500円です。

財務諸表の数値の単位が9桁、12桁、15桁以上ある場合には、千、百万、十億の数値を利用することも可能です。

日本も同様です。千円単位や百万単位で公表している企業もあります。

会計の言語は?

原則は、ベトナム語でなければいけません。外国語でする場合には、ベトナム語も併記しなければいけません。

したがって、会計帳簿、財務諸表等の会計に関する書類にはすべてベトナム語が必要となります。

日本については、外部に公表される(制度会計)財務諸表については、日本であることが必要ですが、内部資料については特段決まりがありません。

どのような会計書類を作成する必要があるか?

 

財務諸表とその他の書類と分類されます。

主要な財務諸表について

貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー、注記、その他種類です。

財務諸表のひな形について、通達の添付書類に定められています。企業はこれを使います。

上記、財務諸表以外の書類

これについては、多くあります。勘定明細、総勘定元帳、補助元帳、仕訳帳、利益計画、契約書や税金に関する文書です。

細かな書類については、会社が任意で定めることができます。また、通達においてはテンプレートが提供されています。そのテンプレートには、購入リストや支払い伝票や入金伝票、前払い申請書等が含まれています。

 

会計に関する文書の保管期限

これは、文書の種類に応じて3つに分かれます。

5年、10年、永久保管です。

会計帳簿や財務諸表に直接的に関連しない書類

これは5年間の保管が必要になります。例えば、支払いメモなどのような書類です。

会計帳簿や財務諸表に直接的に関連する書類

これは、10年間の保管が必要になります。財務諸表はもちろんのこと、勘定明細、総勘定元帳、仕訳帳、内部監査報告書についても10年間保管しなければいけません。

永久に保管しなければならない書類

重要な書類については、永久に保管しなければなりません。例えば、歴史的、国家安全、国防文書のような文書が想定されているようです。

日本は、税法上原則7年(繰越欠損金がある場合は9年)とされています。会社法上は10年とされています。

 

会計に関する書類の形式

 

これは、紙ベースと電子ベースに分類されます。会社は、紙ベースではなく、電子的に会計に関する文書(電子帳簿)を保管することができます。

ただし、電子帳簿であっても、税務調査で求められるような場合は、紙で打ち出される必要があるようです。

日本の場合も、ペーパーレス化が進み、電子帳簿は可能となっています。

会計に関する書類に署名が必要

 

すべての会計に関する記録について、適切な人物による署名が必要になります。これは、紙であっても電子的であっても適切な署名が求められます。

チーフアカウンタント及び社長の署名が必要になります。

 

ベトナム財務諸表が提供する勘定コードを使う必要性

 

ベトナムでは、使用する勘定コードが決まっています。

詳しくは、以下の記事をご参照頂ければと思います。

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また、特に911という勘定は特徴的です。

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日本は、特に定められていませんよね。勘定コードは、会社の自由です。

チーフアカウンタントという制度

 

企業は、経理責任者としてチーフアカウンタント(会計主任)の資格を有する者をおかなければいけません。

チーフアカウンタントという制度は、非常に特徴的です。

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日本については、特別そのような制度、資格はありません。

 

外部監査について

 

監査対象会社は?

日系企業のような外資企業は、監査をうける必要があります。どんなに小さな企業でも、“外資”となった場合、外部監査が必要となっています。(そのほかベトナム上場している会社や保険会社、金融機関等も監査が必要になります。)

逆にいうと、ローカル企業のほとんどは監査を受ける必要がありません。

日本の場合は、外資企業がすべて監査受ける必要性はありません。

監査は、会社法監査と金融商品取引法監査に分類され、一定の条件を満たす場合に監査が必要となります。(厳密には他の法定監査もあります。)

外部監査が適用される時期

外資企業は、原則1年に1度、独立の会計監査人により会計監査が行われなければなりません。

しかし、初年度の期間が3か月未満の場合は、初年度と翌年度を合算した15か月を対象として監査を受けることができます。ただし、この場合は事前に初年度の会計期間を財務省に届ける必要があります。

設立したばかりの時期は、準備がメインの活動です。3か月程度は、事業活動が実質的に行われていないだとうといった趣旨のようです。

いつまでに監査済みの財務諸表を提出する必要がある?

ベトナムに進出している外資企業は、会計年度末から90日以内に独立の監査人による監査を完了させなければいけません。

余談ですが、多数の企業が12月決算です。そのため、監査法人の繁忙期は1月から3月となります。

12月以外を決算月としますと、監査法人の繁忙期を避けることができます。そのため、監査の価格が低く抑えられる可能性があるようです。

日本の場合は、先にものべたように会社法と金商品取引法と2つにわけて考えることができます。

会社法の場合には会社法で定められている日付です。(細かい決まり)金融商品取引法の場合は決算から3か月までとされています。

 

☆本日のまとめ☆

 

マインドマップでまとめました。一目でわかるようになっていると思います。

参考になれば幸いです。クリックすると大きくなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それではまた!

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