こんにちは、マナボックスのすげのです。
- ベトナム子会社の会計・経理に携わっている。
- ベトナムで社長をやっている。管理系の職種についている。
- ベトナムの勘定科目の138その他未収入金について詳しく知りたい。
参考記事:>>【図解あり】ベトナムの勘定科目コードを徹底解説!覚えるための2つのコツと9つの疑問点【保存版】
この記事のもくじ
ベトナムの勘定の138とはどんな勘定科目?
この勘定は、その他未収入金です。
Circular No. 200/2014/TT-BTCでは、上記の科目は、以下のように勘定科目コードが定められています。3つに分類されます。
138
勘定コード | 英語 | 日本語 | |
138 | Other receivables | その他未収入金 | |
1381 | Shortage of assets awaiting resolution | 棚卸後資産不足勘定 | |
1385 | Receivables from equalization | 債権の株式化 | |
1388 | Others | その他未収入金 |
勘定科目138の具体的な勘定科目の内容は?よくある取引の仕訳のパターンも解説します。
138のその他未収入金とはいったいどんな科目でしょうか?
これについてさらに深く踏み込んでみます。より取引をイメージできることが大事です!
なぜならば、財務諸表は、「ビジネス活動→取引→仕訳の積み重ね」だからです。財務諸表にはあなたの会社のストーリーの集合体だからです。
参考記事:>>会計とは? 財務諸表が作成され報告される流れを図解で徹底解説!
簡単に説明しますと、売掛金以外の債権(未収入金)です。売上以外から生じた債権です。
通達では、以下の内容となっています。
- 棚卸資産等の資産の不足が認識されたが、その理由が明らかにされていない資産の価値。
- 個人またはグループ(企業の内部または外部)によって引き起こされた材料、物品、資本などの損失または損害に対する物的補償の金額。
- 公共活動、プロジェクト、設備投資、生産または事業への投資の支払いで回収されるべき金額
- 銀行手数料、税関検査手数料、配送費、材料費、税金など、第三者のための支出したことによる生じる債権
- 国有企業の株式化に伴う債権:株式化費用、失業者引当金、株式化された企業の従業員に提供された再教育支援など
- 貸付金利、配当金、金融投資から生じる債権
- その他の債権
それでは、もう少し深堀りして確認していきましょう。
1381とは? 資産の不足?
その他未収入金のサブ勘定で、1381という聴き慣れない勘定科目があります。これは、棚卸後資産不足勘定と呼ばれる勘定科目です。
これは、例えば、実地棚卸などで、資産の不足が発覚した場合で、解決していときに利用される勘定科目です。
この資産の欠損・損失・毀損の理由が明らかになっていない場合には、資産不足は勘定科目1381に計上されます。
資産不足の理由が発覚し、税務期間内に解決した場合には、1381勘定には計上せず、適切な勘定に計上しなけばいけません
言い換えるとすると、仮勘定だと言えます。
1385とは? 株式化関連債権
こちらは、日系企業のような外資企業が使うことはないので無視しましょう。
1388はその他、未収入金
1388は、いわゆる未収入金です。営業以外から生じた債権ですね。
その他の売掛金:売掛金131、133、136および1381、1385に記録された売掛金以外の企業の売掛金です。たとえば、次のようなものです。
配当金。 金銭または資産の損失による補償債権など。このほかにVATの申告書に載せるべきでない仮払いVATを計上することもあります。未確定な場合などです。確定した場合に133の「仮払VAT」に申告することになります。
133*** / 1388*** という仕訳で処理します。
この勘定科目は実務上の頻度としてはたまにあります。製造業だと補償してもらうとかあるためです。VATも生じます。
よくある仕訳のパターン
仕訳もおさえましょう。仕訳の基本的なパターンについては以下を参照ください。
>>【徹底解説】BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)はこれで動く!会計仕訳を2つのグループと10つのパターンと図解でおさえればスッキリ!
・営業以外の取引を実施してその結果未収入金が発生した
本日は、ベトナムの勘定科目である138の未収入金について解説させていただきました。
勘定科目を深く理解することはとても大事ですよ。なぜならば、財務諸表は、あなたの健康診断書であり、通信簿であるからです。
財務諸表から、ビジネス活動をイメージするとなにか新しい発見があります。是非、試してみてください。