こんにちは、マナボックス菅野です。

今日のテーマは『まずはなるべく自分たちでやるので、お安くしてくれませんか?は実は大変』というお話です。

以下のような会話を聞くことがあります。

  • お願いする人の声「記帳を途中まで自分で入力したので報酬を半額にしてほしい」
  • 会計コンサルの声「通常の記帳代行の倍の労力になりますので報酬は2倍になります」

これや会計に限らず士業あるあるのようです。これについて解説していきます。

帳簿も間違ったことを直すほうが大変な時がある

上記の会話でのポイントは、「ある程度自分でやるから工数が減るでしょう」という点です。

しかしながら、この前提は正しくありません。なぜならば、「誤りを正しくする」ほうが労力も時間もかかるからです。

極端な話ですが、仕訳が全部間違っている場合、その取り消し・修正仕訳を入力するわけですから単純に作業が倍です。すべて間違っている場合でなくても誤りがある仕訳についてはいろいろと考えるので通常よりも時間がかかります。

そのため、最初から「専門家が入力する」ほうが効率的であり、正確性も高いのです。

プログラミングと似ている

この話を聞いて、「なるほど、プログラマーの悩みと似ているな」と感じました。といのは、ある時こんな話を聞いたからです。

「誰かが書いた支離滅裂なコードを直す」よりも「ゼロからコードを書いたほうが楽だし楽しい」

プログラミング言語ではお作法から外れたコードやメンテ性が悪いコードを書くことはイケてないよく言われているようです。

上記の話と似ていますよね。変なことするくらいだったら、最初からきちんとした人がやるほうがいい。という考えです。

会計コンサル依頼する時は注意する必要性あり

ということで、私がお伝えしたい一番のポイントは

自分で一部の仕訳をやる。全部仕訳やる。そのほうが費用が安くなる。とは限らない。

という点です。では、このような悲しいコミュニケーションギャップを避けるためにはどのようにしたらいいでしょうか?

  • 自社の担当者の会計・税務スキルを評価する。
  • 仕訳を標準化してしまい、難しい取引だけを効率的にレビューしてもらう。

この2つかなと思います

前者については、やっぱりテストで評価です。税理士や公認会計士のようなスペックをもっていれば問題ないのですが、チーフアカウントを持っているからという理由で信頼するのはとても危険です。なぜなら、スキルが伴ってない可能性があるからです。

>>【ベトナム特有の制度?】チーフアカウンタントの実態に迫る

マナボックスにてKIP経理実務試験も提供しているので、是非参考にしてください。

続いて後者です。誤解を恐れずに言えば、取引の80%以上は定型的に生じるものです。つまり、毎月、毎週、毎日繰り返し生じる取引です。

以下のリンクにより仕訳のレベルについて整理しています。

>>【誰も教えてくれない仕訳の話】仕訳を4つのパターンに整理する方法

シンプルな仕訳については標準化してしまいミスを事前に防止すればいいのかなと思います。

>>仕訳と勘定科目を設定するコツを解説 取引リストの紹介!海外・ベトナムでも使えます!

本日のまとめ

本日は、記帳とレビューでは、レビューのほうが工数が多くなるというテーマでお伝えしました。

「自分たちでやるから、報酬安くなりますよね」は状況によっては正しくないということを是非理解してほしいです。

適材適所ですし、コンサル会社は、その分野にものすごい時間を使っています。これを利用したほうがいいのかなあと思ったりもします。

お役にたてれば幸いです。