今日は『拡大プロジェクトで発生する付加価値税(VAT)は還付されるのか?』というテーマでお伝えします。

 

この記事でわかること
  • 「投資拡大プロジェクト」がVAT還付できるか?どうか?
  • 還付申請するためのアイデア
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・現状ではVAT(付加価値税)還付を受けられない、だが

 残念ながらベトナムの現行の税制において、「投資拡大プロジェクト」はVAT還付の対象外になっています。原則として、「投資拡大プロジェクト」で発生するVATは通常の生産・経営活動で発生するVATと一緒に(第01/GTGTの様式を用いて)確定申告を行わなければなりません。

しかし、だからといってすぐ諦めてはダメです。税制のカラクリを理解すれば投資拡大プロジェクトで発生するVATでさえも還付してもらえるかもしれません!

できるなら「新規プロジェクト」として申請すべき!

 実際のところ、「投資拡大プロジェクトはVAT還付の対象外」とはいうものの、「投資拡大プロジェクトで発生するVATは還付されない」とする規定があるわけではありません。ただ単にVAT還付に関するベトナムの各種法律・行政文書において「投資拡大プロジェクト」といった概念が言及されていないため、「対象外」になっているだけです。

ただし、2016年の「付加価値税法、特別消費税法、及び税務管理法の一部を改正する法律(Luật số 106/2016/QH13 sửa đổi, bổ sung một số điều của Luật thuế GTGT, Luật thuế TTĐB và Luật quản lý thuế)」の第1条第3項には以下の様に述べられます:

「仕入税額控除方式で納税登録した事業者が新規投資プロジェクトを行う場合、投資のための仕入れ物品・サービスに対する未控除の付加価値税が発生し、且つその残額が3億ドン以上であれば、事業者は付加価値税の還付を受けられます。」

結論からいうと、新規投資プロジェクトとして申請できればVAT還付を受けられる可能性はあります。

オフィシャルレターNo.13751/BTC-CSTの内容

オフィシャルレターの内容についても引用しておきます。

1. 提言の内容
a) 付加価値税(VAT)に関する法律の多くの条文を修正・補足する法律第 106/2016/QH13 号の第 1 条第 3 項の修正・補足を検討するための提案。
(VAT), Special Consumption Tax (SCT), the Law on Tax Administration のいくつかの条文を修正・補足する法律第 106/2016/QH13 号の第 3 条を、拡張投資プロジェクトに対する VAT 還付に関して以下のように検討することを提案します。現在、同法では、以下の事項のみが規定されています。


現在、同法では、新規投資プロジェクトに適用される VAT の還付についてのみ規定されており、拡張投資プロジェクトに適用される VAT の還付については規定されていません。
企業の財務的な利便性を高めるために、拡張投資プロジェクトに対する VAT 還付に関する規定を以下のように追加することを提案します。「事業所が、控除方式で VAT を納付する登録をしてい る場合
新規投資プロジェクトおよび投資段階にある拡張 投資プロジェクトを除き、購入した商品およびサービス にかかる VAT、および拡張投資プロジェクトにかか る VAT は、控除方式で納付するよう登録されてい る場合、還付されます。
拡張投資プロジェクトにかかるVATは還付されるのか?
内容
1. 拡張投資プロジェクトにかかるVATの申告
2. 拡張投資プロジェクトに対するVATの還付はありません

投資に使用され、まだ控除されていない税額が 3 億ドン以上ある場合、VAT の還付を受けることができます。拡張投資プロジェクトについては、さらに投資プロジェクトで法人税の優遇措置を受けるには、法人所得税法(CIT)およびその指導文書に規定された基準のいずれかに該当する必要があります。(拡張投資プロジェクトの基準expanded investment projectは、CITを指導する財務省の2015年6月22日付Circular No.96/2015/TT-BTC で以下のように規定されています。


“この時点で指定された拡張投資プロジェクトは、以下のいずれかの基準を満たす必要があります。

  • 投資プロジェクトが完成し、操業開始したときの固定資産の追加史料原価が最低200億ドンに達する、拡張投資プロジェクトにつは、政令218/2013/ND-CP(https://thuvienphapluat.vn/van-ban/doanh-nghiep/nghi-dinh-218-2013-nd-cp-huong-dan-thihanh-luat-thue-thu-nhap-doanh-nghiep-217811.aspx)の規定により法人税優遇措置の対象となる分野での拡張投資プロジェクトの場合は200億VND以上、社会経済的条件が困難または非常に厳しい地域で実施される拡張投資プロジェクトの場合は100億VND以上であること。
    または、政令218 /2013/ND-CP(https://thuvienphapluat.vn/van-ban/doanh-nghiep/nghi-dinh-218-2013-nd-cp-huong-dan-thi-hanh-luat-thue-thunhap-doanh-nghiep-217811.aspx)の規定に基づき、社会経済状況が困難または極めて困難な地域で実施される拡張投資プロジェクトに対して100億ドンから。
  • 投資前の固定資産の総コストと比較して、固定資産のコストの割合が20%以上増加。
  • 拡張投資を行う際の設計容量は、初期投資前の技術的・経済的正当性に基づく設計容量と比較して少なくとも20%増加する。となっています。)

こちらについて財務省は以下のように回答しています。

財務省からの回答は以下のようになっています。要するに「拡張投資プロジェクト」でも可能性ありますよ。ということです。


 a の項目 1 の提案についての回答


付加価値税法、SCT法、税務行政法の多くの条文を修正・補足する法律第106/2016/QH13号の第3条第1項において、以下のように規定されています。


「控除方式による付加価値税の納税を登録した事業所が「新規投資プロジェクト」を行い、投資段階にあ り、購入した商品・サービスの付加価値税額がある場 合を控除しておらず、税額が3億ドン以上残っている場合、その付加価値税は還付される。」

したがって、法人所得税法およびガイディング・ドキュメントに規定された基準に従って、拡張投資プロジェクトに対する付加価値税還付に関する規定を追加する提案について財務省は、法律文書の公布に関する法律の規定に従い、適切な時期に付加価値税法の検討および改正を行うため、検討を行い、主務官庁に報告すること認める

将来的にどうなる?

 なお、この問題に関する法規定の不備について国会の民願小委員会が財務省に対して建議書を出し、「事業活動の円滑化を図るために投資拡大プロジェクトをVAT還付の対象に追加する」ように求めました。

 それに対する回答のオフィシャルレターにおいて財務省側も問題を認めており、「関係機関とさらに検討する上で付加価値税法の改正案を適切な時期に提出する」という前向きな態度をみせました。