こんにちは、マナボックスのすげのです。

グローバリゼーションという言葉をよく聞きますよね。

日本は、人口減少や高年齢化などで、国内市場は縮小傾向です。そのため、グローバル化という選択肢は、持っておかないといけません。

グローバリゼーションです!

本日は、海外駐在員、海外で働く日本人に求められるスキルについてご紹介したいと思います。

この記事はこんな人のために書いています。
  • 海外に社長として駐在予定であり、どんなスキル、能力が必要か知りたい。
  • 自社の課長に、海外子会社の社長として駐在してもらいたいが、どんなことを期待していいのか整理できていない。
  • 海外駐在をより高速でビジネスで充実した生活にしたい人

私自身、海外で8年間(インド、ベトナム)で、働いてきました。

  • インドでは、製造業の財務の責任者としての駐在員として働いてきました。(内部)
  • ベトナムでは、会計事務所を経営する立場として働いています。(外部)

つまり、海外駐在員としても悩んできましたし、経営者そして、サービス支援者としても悩んできました。

これらの業務の中で、「海外で働く」「海外駐在員」が持っておくべきスキルについてまとめていきます。

参考になると思います!

海外駐在員に必要なスキルは、2軸マップで整理

以下の2軸で、整理します。

  • 難易度(基礎か応用か?)
  • 時系列(過去か未来か?

この二軸で整理していきますね。図にすると以下のようになります。

過去の難易度の基礎は【会計基礎】で、応用は、【分析】だ!

経営管理の基礎は、読み取る力で応用は、分析するスキルといえます。

経営管理の基礎は、会計の基礎から!

以下のようなスキルです。

●会計力(ファイナンシャルリテラシー)
・PL の 5 つの利益の意味
・BS と PL のつながり
・資産・負債の意味
・CF の区分とその意味
●月次決算の意味
●仕訳と取引の関係の理解
●財務会計と管理会計の違いの理解

会計力(ファイナンシャルリテラシー)

財務諸表を理解できる基礎知識です。財務諸表は、会社の活動に対しての通信簿です。

例えば、財務諸表3表のつながり。これをきちんと抑えないと、やはりキツイです。

参考記事:3つのストーリーと図でBS(貸借対照表)とPL(損益計算書)の読み方、そのつながりわかりやすく理解する方法を徹底解説!

私が影響受けたオススメの書籍も紹介しますね。

会計初心者にもわかりやすい。

月次決算の意味

先ほど述べた通り、決算の数値は、あなたの通信簿です。これを月次できちんと見て、そこから問題点を認識して、改善していくことが大事です。

参考記事:月次決算を早期化することがビジネスに良い3つの理由

あなたは月次決算でこんな間違いをしていませんか?決算早期化のためのたった3つの秘訣

月次決算の本当の意味って?

仕訳と取引の関係の理解

企業活動は、取引の集合体です。取引があって、それが、財務諸表に反映されます。

そして、その時の技術が”仕訳”です。

もちろん、専門的な深いマニアックな知識は必要ありません。

それでも、海外社長としてはもちろん、ビジネスパーソンとして必要な知識があります。

大丈夫です!簡単です。これをおさえると格段とファイナンスリテラシーがぐっとあがります。

ぜひ!トライしてみてください。

参考記事:経理の専門じゃない人が仕訳を理解するための2つの視点と5つのボックス

財務会計と管理会計の違い

会計には3つあります。

これについても、きちんと理解する必要があります。

ねぜならが、目的が違うからです。

あなたの一番の目的はなんでしょう?

  • 正しい税金を払う。
  • ベトナムの会計基準に準拠した財務諸表を作成する。

ちがいますよね!

会社を継続させて継続的に発展(もうける)させることだと思います。

参考記事:3つの”会計”の意味と社長様が最も留意すべき会計とは? 財務会計・税務会計・管理会計

経営管理の応用は、分析して深く読み取れるスキル

以下のようなスキルです。

●原価計算(直接原価計算、変動費・固定費分類)
●経営分析
(付加価値、原価率、一人当たり、単価数量、趨勢分
析等)
(収益性、安全性、生産性、成長性など)
●不正の知識
●法律力(税務知識など)
●管理の徹底(債権、債務管理)

です。それぞれ詳細に解説していきます。

原価計算(直接原価計算、変動費・固定費分類)

上記の3つの会計のうち、経営する上で、もっとも大事な会計は、管理会計です。

そして、原価計算は、管理会計と深い関係があります。

ちょっと難しいこと言っていますが、要は……。

PLを変動費と固定費に分類して!管理して!

ってことです。

参考記事:海外子会社の社長様が見落としがち?付加価値を理解すると得する3つの事

経営分析

分析して、会社の実態を深く理解するスキルです。

財務諸表を見ることは、「健康診断」に例えられることがあります。なぜなら、会社(身体)のうめき声や異常は、FSの数値に現れるからです。

健康診断するためにいろんな機械って必要ですよね。レントゲンとか……。

財務諸表も同じです。分析するためにはツールが必要となります。

  • 収益性⇒儲かっているか?
  • 安全性⇒会社は倒産しないか?資金は持つのか?
  • 成長性⇒過去と比較して成長してる?
  • 生産性⇒従業員は、よく働いている?

とういうようなことです。

マナボックス記事カテゴリ:経営分析

不正の知識

不正のリスクは、日本と比較して、特に東南アジア諸国は高いです。

私は、ベトナムとインドしか、実際には当事者としてしりませんが、経験してきました。

その影響額は、数千万円!ののぼることもあるんですよ。

当事者としても、クライアント様でも……。

正直、この知識がないと、あなたの資産のを失う可能性が高いです。したがって、このスキルはとても重要です。

参考記事:社長が、海外子会社”不正”へのイメージを変えるたった1つのマインドとは?

海外子会社の売上が5%も失われている? 不正のトライアングル

法律の知識

日本の法律と海外の法律は違います。ベトナムもインドも。

法律を知らないと損をします。

こちら、難易度が高いですが、とっても重要です

管理のスキル

管理のスキルも大事です。

なぜならば、日本と違って、あ、うんの呼吸とはいかないからです。

掘っておけば、売上の入金は遅れますし。

「支払いは遅く、入金は早く」

がいい経理パーソンという話もあるくらいです。

【未来】は、仕組み作りから、マーケティングスキルまで!

2軸のうち”未来”への部分です。

給与水準の高い、駐在員様や社長は、付加価値業務が求められます。未来のことも考えないといけません。

基礎部分は、仕組み作りから教育まで

以下のようなスキルです。

●仕組み作り(定例業務について 自動的に機能する
システム、ルール作り)
●資金繰り表(将来含む)
●内部統制の構築(不正防止 を含む)
●損益分岐点分析
●人材育成・教育

仕組み作り

私は、インド時代の最初の1年は、とても苦労しました。

なぜならば、「仕組み」がなかったからです。その結果、失ったのは時間です。

駐在員様は、3年という期間が多いです。

私の嫌いな言葉です。こういう事言っている人がいました。

1年で、学び、2年目で、なんとなく、3年目で結果を出す。

おせー!

そう思いませんか?

あなたのコスト高いですからー!時給換算してみて~!

こうなってしまうのは、「仕組み」がないからです。新しく駐在した人は、また、比較的付加価値の低い業務を1から覚えないといけないのです。

せっかく、優秀な駐在員様が組織のレベルを上げても、帰任した際に、元に戻ったら意味がありません。

参考記事:頭のいい人は、〇〇に頼らない! 仕組みで楽する方法

資金繰り表

資金繰り表は、将来の情報も含みます。

このスキルは必須でしょう。

なぜならば、資金の枯渇は、会社の死を意味するからです。

参考記事:海外子会社の社長がすぐ実践できる一番シンプルな資金繰りの方法について教えます!

内部統制

内部統制という概念はご存知でしょうか?

これは、いわゆるルールの事ですね。

不正や問題が起きないような”鍵”のようなものです。

こちらの内部統制スキルも必要です。

損益分岐点売上分析

いくら売上が出れば、利益がでるのか?

いくらまで売上が下がっても利益がでるのか?

これがわかるためのツールが損益分岐点売上分析です。

将来の事を考える上で、必要なツールですよね。

参考記事:あなたの会社の利益を予想するための3つのステップ

人材育成・教育

人材の教育スキルも必要です。将来のためになるからです。あなたが付加価値の高い業務にさける時間を増やしてくれたり。

いわゆるマネジメントスキルです。

こちらも当然必要です。

こちら、海外であり、文化が異なる点が日本よりも難しい点です。(日本も難しいですけどね。すぐパワハラになっちゃう。)

言語や文化、育ってきた環境の違い、常識の違いから、海外での特有のコツが必要になります。

参考記事:ベトナムで効果的なマネジメントをするための2つの視点とは?

海外子会社、ベトナムでも使えるマネジメントの方法とは?

未来志向で難易度が高い!決定力やマーケティングやサービスの開発などリアルな社長のタスクも

以下のようなスキルです。

  1. ●経営計画・利益計画(意思決定力)
  2. ●収益改善力
  3. ●マネジメント・リーダーシップ
  4. ●標準原価・原価管理
  5. ●マーケティング力
  6. ●イノベーション(新商品、サービスの開発)

こちら、未来志向であり、難易度が高いタスクとなっています。

とくに5と6は、非常に難しいです。ただ、海外でより収益を上げたいとか、自分で独立している人には必須のスキルです。

 

経営計画・利益計画(意思決定力)

方向性を決めて”決める”というスキルです。社長の本来の仕事とも言えます。

参考記事:なぜ、経営計画書で強いチームが作れるのか?中田敦彦のYoutube大学でも解説!経営計画書の作り方

 

有事のリーダーの最も大事な条件は、Decisiveであること。

冨山和彦氏の言葉を引用しますね。

オススメの書籍も掲載しておきます。

収益改善力

経営分析して、会社健康状態を認識した後に、どのように行動を起こすか?です。

お医者さんで言えば、どんな処置をするのか?(薬?手術?)みたいなイメージです。

行動により、収益を改善していくスキルです。

マネジメント・リーダーシップ

いわゆるマネジメントスキルです。

こちらも当然必要です。

海外であることが特徴です。日本とは、文化が異なる点が、難しい点です。(日本も難しいですけどね。すぐパワハラになっちゃう。)

言語や文化、育ってきた環境の違い、常識の違いから、海外での特有のコツが必要になります。

参考記事:ベトナムで効果的なマネジメントをするための2つの視点とは?

海外子会社、ベトナムでも使えるマネジメントの方法とは?

また、私が影響うけた書籍も紹介します。

 

基本的で普遍的なノウハウが学べます。ドラッガーの書籍

インドの製造業での管理部長になった時に、よく読んで実践していました。

目次を打ち出して、怒りこみ上げた時になんども読み返していました。

標準原価・原価管理

標準原価とは、製品の材料や製造にともなう労働力の消費量について科学的・統計的調査に基づいて算定されたものをいう。

つまり、1個製品やサービスを作るのに、必要なコストを決定することです。

特に製造業の場合には、こちらを定めることによってムダなどがわかるので改善も可能です。

 

マーケティング

これです。はっきり言って深いです。

私がいつも肝に銘じている著名人の言葉を紹介します。

社長!あなたの仕事は「マーケティング」です!

by ダン・ケネディ

「顧客を創造すること」

by ピータードラッガー

マーケティングスキルは、必須です。重要です。

イノベーション

新しいサービスや商品を開発することです。これも、マーケティングと同様、社長の仕事です。

普段どんなに忙しくても、ここに時間を取れてない会社は厳しいです。

海外駐在した際に、社長になった場合は、このスキルも必要でしょう。

本日は、海外駐在した際に必要なスキルをまとめました。一部、特に社長に必要なスキル(マーケティング、イノベーション)もありますが、つけておいて損する事は絶対ありません。

あなたが、充実した海外駐在生活できることを祈っていますね。